Home > Featured > メキシコにおけるビジネス 現況と動向

メキシコにおけるビジネス 現況と動向

メキシコでの現地化
ケーススタディ

 

日系企業の新境地との奮闘

近年、急速な経済発展を遂げているメキシコ。つい先日もマツダがメキシコの新工場で新型車の生産を開始したことを発表した。また同時期に三菱電機株式会社がメキシコに設立した自動車機器の製造・販売会社(三菱電機オートモーティブ・メキシコ社)は、10月から営業を開始した。米州での事業体制強化を図ることを目的としている。
メキシコへの日系自動車会社を始めた進出の流れは日産とホンダの工場の拡張などが先陣を切った形で勢いを増した。
自動車業界だけではなく2 次的な部品工場やその他、車関連の業種も進出を果たし、様々な製造業が後を追うという動きが目立ち始めた。
化学品や合成樹脂、化学品や合成樹脂、食品、床材などの輸出入、そして光学情報電子機器やセキュリティ関連商品(CCTV)の製造販売を行うCBCアメリカ社(本社ニューヨーク、大和田孝泰社長)は、2013年12月にメキシコ・シティ支店を開設し、中南米市場での事業を強化していく方針を策定した。同社は今年で米国進出40周年という節目を迎え、メキシコ市場への参入もすでに20年以上に渡る。
メキシコでの新オフィスは、約3000万人が集まるメキシコ・シティのポランコ地区。これまでは、メキシコ市場に関しては、セキュリティ部門の案件を中心に事業を進めてきたが、現地クライアントからの強い要望により、3年ほど前から支店開設の準備を検討していた。昨年、現地銀行との大きなプロジェクトが動き出し、十分な市場規模と潜在性を見極められたとして支店開設の運びとなった。CBCアメリカ社では、今後「3カ年計画」をめどにプランを練り、セキュリティ事業と商社事業の2本柱で、セキュリティ部門10億円規模、商社部門も含めて20億円以上を目標に事業拡大に取り組んでいく。

カメラ、半田ごて…製造業の進出も多角化

メキシコはセキュリティカメラの需要は非常に大きく、監視という役割以外にも品質管理(ファクトリー・オートメーション)や画像分析のための、精度の高い「電子の目」が必要とされる場が増えている。また、近年の自動車関連企業進出がひと段落したことで、今後は、建築部材などの「現地調達」という新たなマーケットも開ける。こうした背景から、すでに基盤ができあがっているセキュリティ事業を中心に、マーケットを適切にサポートしていくことが、同社の商社部門にとっても大きな活躍の場となるという。

またメキシコはインフラ整備が発展途上である。まだまだこれから基盤の整理などが行われていく予定だ。メキシコ政府が今後大きな予算をかけて開発を進めると発表しているITS(交通制御)や都市開発の分野も非常に魅力的なターゲットとなる。以前のメキシコでは、インターネットの速度が遅く、停電も多いなど、不安要素が多く見られたが、近年の「アナログからネットワークへ」という市場的な流れも後押しし、一気にIPカメラの需要が高まった。CBCはこうした国が向かうベクトルを瞬時に読み取り、この分野への参入を実現させた。「コンピュータ」や「ガンツ」などの独自ブランドで知られ、そのブランド力や日本の高い技術力を前面に、メキシコという地域に密着したオペレーションを行う。
まずはメキシコ・シティでの盤石の地位を獲得し、3大都市そしてその先へと歩を進めて行く構えだという。
また半田ごて業界で屈指の企業、アメリカン・ハッコ―・プロダクツ社は、2001年の電子業界不況の中の打開策としてメキシコへ営業に目を向けたことで再起を図ることができた。

藤原均史社長は同社の売り上げが40%ダウンしたという危機にもかかわらず、この状況を逆手に取り、経済は必ず良くなると信じ、「復帰の基盤をこの2年間で作ろう」と決意。出せる赤字はすべて出し、事情に詳しく、親しみを持つメキシコに営業のターゲットを絞った。

当時は、不況一色に染められていたため、米国からの販売店はすべてメキシコに見切りをつけ、米国へ撤退してしまっていた。そこに、米国進出当時と同じやり方で、メキシコ現地法人を設立し、メキシコ全土のユーザーに対しダイレクトに販売する独自の販売網の確立に力を注いでいった。メキシコに在庫を持ち、メキシコ人による会社運営を確立させた。その結果、当初の予測が的中し、不況から数年後、メキシコ経済が上向きに転じている。
今は、メキシコ全土の75%の販売シェアを持つほど、屈指の存在感を示し、撤退した販売店からは非常にうらやましく思われる存在として注目されている。 メキシコの売上げは、同社の20 %の売上げを占めるまでに成長。あの2008年のリーマンショックの不況を乗り越えることができた。

『メキシコがサポートしてくれた』――それを何とか形にして恩返ししたいと考え、経済的理由のため教育に支援が必要なメキシコの子供たちのために学校を作るという目的で主催するメキシコ出身の元プロゴルファーのロレナ・オチョアの財団法人「ロレナ・オチョア・ファンデーション」の名を冠したチャリティゴルフトーナメントのスポンサーとして支援を約束している。今年も、2回目を6月10日に地元バレンシアC.C.で開催した。

You may also like
UJPニュースレター | 【ウェビナーご招待】ウィズコロナ時代のアメリカ拠点運営の「コツ」
企業概況ニュース7月号
Business Engineering America, Inc.がウェビナー開催
急なリモートワーク導入後でも間に合う
3つのチェックポイント
%d bloggers like this: