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米国実務最前線 実戦からのアドバイス
一斉捜査・その朝

企業不祥事と闘う 3
米国実務最前線 実戦からのアドバイス
一斉捜査・その朝

一斉捜査・その朝

朝一番に電話が鳴る。
「大変です、FBIの一斉捜査が入りました」「米国本社と幹部自宅に捜査官が大勢来ています」。社内は、紺色のウインドブレーカーを着たFBI捜査官が多数で騒然とした状態。たまたま早めに出社していた社員は、各々のデスクの横に立ち尽くしている。次々に運び出される書類の山、コンピュータ。一体、どの連邦当局の捜査なのか? どのような犯罪の捜査なのか? 誰がターゲットなのか? どうしたらよいのか?

絶対にしてはならないこと
あまりの非常事態にアタマが真っ白になる人もいるだろう。 とにかく、絶対にしてはならないことは何か。それは、捜査の邪魔をすること。捜査妨害は立派な犯罪である。捜査官の邪魔をしてはならない。質問をされたら正直に答える。証拠を隠さない。証拠に手を加えない。それが鉄則だ。もし素人が対応して捜査官に「協力をし過ぎた」場合は、もしそれによる何らかの戦略的ロスがあったとしても、十分に取り返しがつくものだ。 しかし、誤って「協力をしなかった」「妨害をした」場合、取り返しがつかないことになる。また、捜査に協力的でなかった場合、当局に与える印象が決定的に悪いことは明らか。禍根を残すことになる。

まず最初にすること
まずは、法務部と担当の外部弁護士に、至急連絡すること。この担当弁護士が、当面の対応の指揮をとることになる。(なお、この弁護士がすぐに会社に出向くのが無理であれば、電話等で現場での対応のコーディネートをすることになる。)この担当弁護士が、捜査側の責任者(lead agent;リード捜査官)との話し合いをすることになる。
捜査側責任者との話し合い 捜査の妨害はご法度だが、捜査官との話し合いで、ある程度は状況をコントロールすることは出来る。例えば、(1)捜査令状(search warrant)の内容の確認、(2)書類やデータの収集の具体的なやり方についての話し合い、(3)捜査のステータスや、対象と優先事項について質問・確認、そして(4)どの連邦当局(時には複数)のための捜査なのか確認、等をすることが望ましい。また、この捜査官から担当検察官が誰なのか確認出来れば、この検察官にもすぐに連絡し、可能であれば話し合いをすることになる。

捜査現場での対応
一斉捜査後、クライエントから「先生、当面の対応についてミーティングをしたいのですが、捜査を想定してドラフト頂いたメモを含めて、何も書類が残っていません」「どこまで話し合ったのかも分からないので、記録を送って頂けますか」と電話が来たことがある。
捜査の現場での対応によっては、そのような状況を避けて、次の対応へ繋げることが出来る。これについては、また次回解説する。

齋藤康弘 米国訴訟弁護士
SAITO LAW GROUP PLLC
http://www.saitolawgroup.com/

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