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Kula Sushi USA, Inc. President 姥一氏

テキサスに複数店舗 オープン計画始動!
Kula Sushi USA, Inc. President 姥一氏

全米都市展開は始まったばかり

日本で380店舗以上、アメリカでは12号店目となる回転寿司チェーン店「くら寿司」がテキサスに昨夏オープンした。テキサスはこのキャロルトン店で2店舗目となり、今後も最終的には20店舗近くまで増やしていく。

「しばらくはテキサスでの展開に力を入れていきます。テキサスは他の州に比べて一つの州に大都市が3ヶ所もあるという点が魅力的なんです。なかなか、他の州ではこんなに大都市が多く点在しているところはありません。後々はテキサスに20店舗ほど出店する可能性もあります」。
姥社長は、10年前に米国市場の開拓と会社設立ために日本から来た。日本食レストランという形態で米国進出に挑んだ同社は、本来の姿である回転寿司店として舵を切り直して再出発した。それから約7年間、常に全米都市を回ってリサーチを行ってきた。姥社長が現地で感じた地域特性や嗜好の違いから、同社独自のデモグラフィックデータや実績、戦略によって経営のノウハウが築き上げられてきた。本社はカリフォルニアのアーバイン市にあるが、姥社長は現在、多店舗展開に力を注ぐためにテキサスに在住している。
「全米を4周見渡して段階的に店舗拡大を進めていけたらと考えています。1周目の狙いは、アジア系住民の比率が高く、全体的にも人口が多い都市。このような都市は過去に弊社が出店してきて成功率が高い。その条件が揃っている都市を選定してそこだけをまず第1周目で展開していく。そして、第4周目の最終ラウンドでテキサスに20店舗出せるようにしていきたいですね」
ロサンゼルスで学んだ成功条件が揃う場所をテキサス州でそのまま当てはめる作業を行い、そこから物件を探すというお店のロケーションを決めるプロセスを確立した。

 

 

多店舗化の成功の秘訣とは
『回転寿司』という枠を超えた楽しい食体験を提供―

あらゆる米国中の回転寿司屋が出来ては消えを繰り返す中、なぜKula Sushi はここまで勢いがあるのか―――「回転寿司のシステムにおいては、11店舗中の9店舗が日本で使っている最新設備を採用しています。普通の回転寿司ではないもっと楽しませるような内面づくりに力を入れています」。
タッチパネルで注文したり、エクスプレスベルトという注文した品が2段ベルトで直接席に運ばれる。またお皿を入れるスロットでは、お皿を入れる度にアニメーションが出てきて、15皿入れたら景品が貰えるといった楽しい仕組みが施されている。地元の人たちは、『回転寿司』というスタイルよりも、楽しい体験が出来る寿司屋として地元で注目されるようになった。

マイナス点を徹底的に補う

普通の寿司屋に比べた時の欠点はなんといってもネタの新鮮さである。作ってからどれだけの時間が経っているか分かりずらいというのが難点だ。同店では、ベルトコンベアの上で2時間以上流れているものは自動で廃棄されるような仕掛けを設置している。「ベルトの上に乗っている品はすべて新鮮なものということをお客様に説明させて頂いています」。鮮度という点でもレストランに負けないような配慮とサービスを心がける。

工夫と調整で店舗間の差別化をはかる

「売り上げや客層があきらかに異なる店舗は例外のメニューを置いたりしていますが、基本は同じメニューで統一しています」
アジア人層が多いリトル東京店と白人が多いラグナヒルズ店で提供する商品はほとんどが同じ。他の店舗もほぼ統一化を目指している。しかし、こ
こ多民族で多文化の広い米国において、どこで差をつけるのか―――

「ベルトコンベアに流す商品の割合を店舗ごとに調整しています。アジア系が多く占める店舗はにぎりを多めに、またラグナヒルズなどの白人が多いところはロールを多めと、お店に直接行って売れ行きを体感して、それぞれ調整しています」。

ここまで成長を遂げている背景のひとつには、姥社長が自分の足で稼いだデータや肌で感じたある成功パターンという揺るぎないものが根底にあるからだ。
「いくら安くておいしくてもロケーションが悪かったらお客さんは来ません。お客さんが来ないからといって値段をあげたら価値がずれる。そういった悪循環がでます。お客さんが来てくれて安くて上手くて品の幅も多様で変化もある。こうしたお店にするためには、良い条件が揃っていなければなりません」。元から全米中に出店するという目標があったという姥社長。今やっとグループとしての体制も整い、カリフォルニア州外での反響が確認できた。早いペースで加速するための根拠となった。「今のペースはまだまだ遅いです。これからさらに加速していきます」。と強い今後の期待を語る姥社長には、次なる店舗展開のターゲットとなる都市、アトランタやニュージャージーが待っている。

 

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