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“Real is my promise to you” ショコラティエ ジャック・トレス氏、ケン後藤氏インタビュー

自由の女神、イエロー・キャブなどNYのアイコンをあしらったパッケージがニューヨーク土産として人気のチョコレート店、ジャック・トレス。フランス国家最優秀職人章の称号を持つパティシエ、ジャック・トレス氏と日本人パティシエ後藤ケン氏によって2000年にオープンされた。今ではマンハッタンに6店舗、ブルックリンに1店舗と4万sq ftの工場を持つ。ハドソン店には手狭になったチョコレート工場の跡地をニューヨーク初のチョコレート・ミュージアムに改装し、トレス氏自ら参加者にチョコレート作り体験を指導するなど、チョコレートへの拘りだけでなくエンタテイメント性にも富むショコラティエだ。

 

“Real is my promise to you” の言葉とオレンジ色のロゴに込められた想い

「“リアル”に拘っています。新鮮で良質な材料を使い、保存料、人口調味料は一切使いません。色も自然界に根ざした色をテーマにしています。私が育った南仏の夕陽をイメージしたオレンジと、カカオ豆がロゴにデザインされていますが、カカオ豆は自然にこんな色になるんですよ」とピンクや緑色のカカオ豆のイラストが描かれたロゴを見せてくれたのは、マスターショコラティエのトレス氏。NYアイコンのパッケージが生まれた背景を聞くと「ニューヨーク近隣の空港にはニューヨークのイラストや写真が印刷されたチョコが沢山売られているのに、値段とチョコの質が釣り合わないですよね?美味しいチョコレートをNYアイコンでパッケージしたらみんなに喜んでもらえると思いました」と人気の秘訣を語る。

 

これからのJacques Torres

 

ニューヨークの有名高級フレンチレストランLe Cirqueのエグゼクティブパティスリーシェフとして活躍していたトレス氏。そこで後藤氏と出会った。「私も独立を考えていたので、意気投合し二人でショコラティエを始めました」と、後藤氏自らもパティシエとして約40年の経歴を持つ。トレス氏は「日本のバレンタインデーはニューヨークよりも盛大ですよね。以前は日本で代理店販売をしていたが途絶えてしまったので、また日本進出を考えています。ホワイトデーをニューヨークで流行らせるのも面白いね!」と日本のチョコレート市場の大きさにも注目する。この他にも数年前からカカオ豆の産地のひとつ、メキシコのユカタン半島でカカオの木の自家栽培も始めた。桃栗3年。カカオの木も3年という。数あるスイーツの中でも小さな設備で始められるチョコレートを選んだトレス氏のチョコレート王国は、着実にしかも多角的に拡大している。

企業概況ニュース 2018年2月号掲載

ジャック・トレスでは只今バレンタインデー限定デザインのチョコレートを店舗とオンラインで販売中。商品コレクションは下記のウェブサイトからご覧頂けます。

http://www.mrchocolate.com/shop/products/valentine-s-day?type=valentine-s-day