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Pillsbury Winthrop Shaw Pittman LLP
秋山真也弁護士

長年培ってきた経験を強みに最良のアドバイスを
Pillsbury Winthrop Shaw Pittman LLP
秋山真也弁護士

今年150年を迎えるPillsbury Winthrop Shaw Pittman LLPは米国で最も古い法律事務所の一つだ 。ノーベル平和賞受賞者であるアメリカの政治家・法律家、エリフ・ルート氏によって1868年に設立された事務所では、企業が活動していく上で関連してくる全ての法律分野を扱い、多くのグローバル企業を代理する。

同事務所のジャパンプラクティス部門のパートナー弁護士として、M&A、ジョイント・ベンチャーの設立、組織の再編、ガバナンス・コンプライアンスシステムの構築、雇用問題などを含む紛争案件、商取引などを主に扱っているのが秋山真也弁護士だ。1996年に同事務所に入所、2005年からパートナー弁護士として活動している。

―――『経験』は大きな価値

ピルスベリーの強みの一つは、これまで扱ってきた日本企業の案件の数が多いところにある。「日本企業が直面する問題には傾向があり、アメリカのクライアントが直面するものとはまた違った特徴があります。そういった中で、『過去に扱ったことがある』というのは、過去の経験から問題点を推測したり、企業が陥りやすい穴を理解することができるため、とても価値があります」。余計なリサーチをする必要がないだけでなく、問題の全体像を理解しているためより的確なアドバイスを提供できる。

ピルスベリーでは長年多くの日本企業を代理してきた経験から、日本企業であれば直面するであろう様々な米国法のトピックを選び、月に一度のペースで在米日系企業の経営陣、法務を含む管理部門の担当者を対象に勉強会を開催している。ここ最近、買収後の経営統合、独禁法コンプライアンス、法令違反への事後対応、駐在員制度の問題点などのトピックを取り上げた。教科書で学べるようなことではなく、実際にクライアントを代理してきたからこそ紹介できる事例や情報が同事務所が開催する勉強会の特徴だ。

―――総合法律事務所における自身の役割

ピルスベリーでの秋山弁護士の役割の一つは、「専門弁護士からなるチームを編成し、これらの弁護士を上手くまとめ上げ、最終的なアドバイスを提供すること」。総合法律事務所にはグローバル企業や一部上場企業から多くの案件の相談がある。一つの案件に対して複数の問題点が出てくることが多いため、同事務所には様々な分野の専門弁護士が揃っている。しかし、たとえ様々な専門家がいても、問題となる法律分野を特定し、その分野の専門家の経験やスキルを使いこなせなければ、結局は烏合の衆になってしまう。「米国では弁護士の専門化が極度に進んでいるが、クライアントが弁護士の専門分野に引き込まれてしまい、クライアントが求めているアドバイスが得られないことも多い」と語る秋山弁護士。クライアントが求めているゴールを理解し、必要となる専門分野の弁護士たちを選定、彼らをうまくまとめ上げながら最終的に的確なアドバイスを提供するのが、秋山弁護士の役割だ。

―――法務人材の育成

ピルスベリーでは日本の大手法律事務所や日本企業の法務関係者を研修生として受け入れている。「どうやって専門分野の弁護士をうまく活用して、日本企業が求めているアドバイスを提供していくのか」ということを実際に体験する。「日本企業のことを理解し広い視野をもつ弁護士が専門分野に特化した弁護士を上手く活用することにより、最適なアドバイスができるんです」と秋山弁護士。秋山弁護士は米国の専門弁護士をうまく活用できる法務人材の育成にも貢献している。