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全く新しい建築物を創造する《Clouds Architecture Office》

徹底したリサーチとデザイン・スタディで
全く新しい建築物を創造する《Clouds Architecture Office》

Clouds Architecture Office
曽野正之 氏

文化・公共施設、住宅、商業建築、宇宙建築に至る幅広い設計に携わる Clouds Architecture Office 設立パートナーで建築家の曽野氏。ニューヨーク・スタテン島9・11メモリアル国際コンペ優勝作品によるアメリカ建築家協会公共建築賞、アメリカ航空宇宙局(NASA) の火星基地設計コンペ優勝など多数の賞を受賞している。

パートナーのオスタップ・ルダケヴィッチ氏と共に、NASAのコンペ以前から長らく宇宙建築に関心を寄せ業務時間外に研究して来た。「最近やっとオフィスアワー外にやっていた事が本業になりつつあります」と語る曽野氏。コンペの勝因は何が考えられるかと聞くと「限られた資源・資材での設計となると、居住性が蔑(ないがし)ろにされがちですが、私達のデザインは物理的な問題解決は勿論、心理面や象徴性等、人が実際住んでみたいと思えるかどうかも大切にしています」。氷を採用した火星基地は現在、実際の建設に向け進行中である。

技術的観点に加え居住性や実用性、メモリアルなどのコンセプトも重要視した曽野氏のデザインは、どれも曲線が美しく近未来的である。エンジニアであった父の勧めで建築の道を選んだ曽野氏が学生時代に最も影響を受けたのはブラジルの建築家、オスカー・ニーマイヤーだ。「ある建築雑誌に、彼の建築物の写真が切手のように小さく掲載されていたのですが、衝撃的でした」。

オフィスやレストラン、ショールームなども手掛ける曽野氏。そのデザインを見た人から問合せを受け、仕事に発展する事もある。「宇宙でも地球でも、その土地の特性や環境を研究し、最適な設計をするというプロセスは変わりありません」。我々の身近な場所でも曽野氏が携わるデザインを体感できる。

STATEN ISLAND 9/11 MEMORIAL
Photo: GION

MARS HOME(宇宙建築)
Image:NASA/Clouds AO

TBM OFFICE(オフィスインテリア)
Photo:GION
http://www.cloudsao.com/