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ニューヨークで日本酒を楽しめるレストランといえば酒蔵が真っ先に思い浮かぶだろう。その酒蔵が9月25日に2号店である酒蔵イーストビレッジ店をオープンした。

 

「私共は、お米にこだわりがあります。」とオペレーションマネージャーの嶋倉さん。酒蔵では、日本酒はもちろん、ご飯にもこだわりがある。「お米で始まり、お米で終わっていただきたい。」と嶋倉さんの本日のおすすめは熟成上善如水。そして、〆の特選海鮮釜飯には魚沼産コシヒカリの内、僅か0.003%にしか相当しない希少価値の高い雪椿米を使用。釜で一つ一つ丁寧に炊き上げた雪椿米の釜飯は艶やかで、ふっくらと柔らかい。

 

数あるコースメニューの中で目を引いたのが前菜盛り合わせである。こちらにはユニークな素材が使用されていた。まず1つ目がマイクロベジタブルの”ペプキーニョ”である。日本ではあまり馴染みがないが、これはきゅうりとメロンの間の野菜で、ぶどうの粒ほどの大きさで、食感はみずみずしいきゅうりといったところだ。特に日本料理の様な繊細で見た目にこだわるお皿には、この様な小さいユニークなこだわりが映える。2つ目が、オイスターリーフである。こちらは見た目は普通の葉と何の変わりもないのだが、味わって食べてみると、確かに牡蠣の風味がする。牡蠣独特のあの鉄分の様な、少し濃厚な後味が暫く口の中に残った。これらのユニークな食材は季節や仕入れ状況によって変わってくるが、機会があれば是非体験していただきたい。尚、コース料理は前日までの予約が必要なので忘れないように。

 

イーストビレッジ店ではカウンターが13席の計49席で、グループ初の個室を設けている。ミッドタウン店と比べるとよりプライベートな空間で、ビジネスやセミナーでの貸切も行なっている。店内には鹿威しを中心とした小さな庭があり、落ち着いた空間で日本酒と食事を楽しめる為、接待にも利用できそうだ。また、ミッドタウン店は200種類以上の厳選した日本酒を置いているが、イーストビレッジ店ではより洗練された100種類を置く予定である。

 

「創業22年、世界で未だ日本酒が知られていない時代より、弊社はパイオニアとして日本酒の普及に尽力して参りました。」今、日本酒のブームの兆しがあるが、これは社長八木さんの日本酒愛がもたらした結果なのではないだろうか。