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”いきなり!ステーキここにあり”

NASDAQ 上場会社
”いきなり!ステーキここにあり”

ステーキチェーンの「いきなり!ステーキ」などを運営するペッパーフードサービスが、米国東部時間2018年9月27日付で、NASDAQ市場への上場を果たし、10月10日にはNASDAQ本社主催にて、上場セレモニーが挙行された。「いきなり!ステーキ」は海外初店舗となるEast Village店を2017年にオープンして以来、今年ニューヨークで全11店舗の直営店をオープンする予定。また、「ペッパーランチ」を含め、全世界に合計334店舗(10月9日現在)を展開する。NASDAQへの日本企業上場は13番目、外食業界では日本初となる。

 

 

一瀬邦夫社長はNASDAQ本社前で、今回のNASDAQ市場への上場を果たしたことにに対して、興奮納まらぬ胸の内を語った。「自分が自分じゃないみたいで、このタイムズスクエア、この場所に立っていることが信じられない気持ちです。一年半くらい前にここでナスダックに2020年までに上場するぞと言ったみたいですけど、本当に一年半くらいで上場出来て、今の気持ちは感動に満ちています。とてもうれしいです。夢を見ているみたいですね。このナスダックの上場企業になった我々の立場を大いに活用して、アメリカの方々にいきなりステーキが、日本のペッパーフードサービスがここアメリカに来たんだということを改めて知っていただける、大きなチャンスを頂けたと思っています。」

 

ボタンを押した瞬間の気持ちを聞かれたところ、「なんて僕は幸せなんだろう。東京からも大勢の社員が来てくれて、フランチャイズや取引先の方々に見られながら押したあのボタン、あの瞬間は一生忘れないです。」とまだその瞬間の余韻に浸っている様子であった。

 

アメリカというステーキの本場で、どのようにいきなりステーキの良さをアピールしていくかについて「お客さんに合わせるのではなく、うちのやり方で浸透させたい。どこにでもあるステーキではなく、あそこのステーキが食べたいと言われる、個性のあるステーキレストランにしていきたい。いままでなかった食べたい量を食べたいだけ、お客様にグラム売りはわが社のオリジナルで、これを貫いていきたい。また上質な肉を使うことは大事であり、そのためにはCAB(Certified Angus Beef)にこだわっていきたいと思う。」と独自の路線で「いきなり!ステーキ」を売り出していく方針だ。

 

日本企業に対しては、「いきなりステーキをもっと繁盛させることで一生懸命で、他の人にメーッセージを言える立場ではないです。しかし、日本には優良企業があるので思い切ってチャレンジして、あの瞬間を味わってもらいたい。」とコメントした。

また、「次の目標はフランチャイズビジネスを広げていきたい。コーヒーでいうスターバックスはあこがれの一つ。」と明かしてくれた一瀬社長は、「いきなりステーキここにあり、ということを改めて知っていただけるチャンスになれば嬉しいなと思っている。NYに住んでいる大勢の人、また全米からNYにくる人びと、アメリカ全土に発信できるとてもいい機会になったのではないかなと思っている。我々は、自社のことをアピールする事がもっと必要だと考えている。」とアメリカ全土に進出していく上での意気込みを語った。

 

ところで先日、一瀬社長にいくつかの質問をぶつけた。

前回のインタビューでは、一番の要はスタッフの教育であると伺ったが、今回ニューヨークに来て、どのような変化を感じているか、に対し「スタッフの教育は未だにとても大変で、日本の厳しさをどれだけ保てていくかというのが今後の課題。ニューヨークでは髪の毛が長かったり、髭が生えていたりするのが普通。その中で人材を探していくのはとても困難で、採用の段階で日本の基準を満たす人がほとんどいない。」とスタッフ教育以前に日本のレストランに相応しい人材採用が難しいようだ。

 

今後、州外に店舗を展開していく予定と伺っているが、ニューヨークではマンハッタンの様に限定エリアで多店舗展開をしていく予定であるのか、に対し「ニューヨークで多店舗展開ができたのは日本のビジネスがあるから。日本で一気に多店舗展開をしたから、それの相乗効果で結果的に今がある。ニューヨークでもそれを狙ったが、ここは色々な規制があって簡単にはいかない。例えば最初の1店舗目が開店するまでに二年以上もかかった。だから、検証できないまま、ニューヨークで多店舗展開をしたのはあると思う。次からは各店舗で少しづつ検証しながら、エリアを見ながら店舗を展開していきたい。」と慎重に展開地域をリサーチする予定だ。

日本との大きな違い、例えばお客の好みやお肉に対する想いは今回どの様な違いがみられたか、に対し「アメリカ人も日本と同じ様に、高級牛肉を安く食べたいニーズはあると思う。肉=高級牛肉=たっぷり時間をかけて食べなきゃいけないのがアメリカのやり方。でもそれを短い時間で提供したい。というのも、前から思っていたのは日本、アメリカ、イギリス、フランス全部に共通するのは『時間がない』ということ。スマホやコンピューターが発達すればするほどみんなは忙しくなっていく。ニューヨークでは特に時間にプレッシャーがあって、短時間で美味しいものが食べられるというニーズは絶対に変わらない。」と高品質・低価格・高速提供の三本柱は揺るぎなく今後も徹底されるだろう。

 

一瀬社長はCAB(Certified Angus Beef Program)という米国農務省(USDA)の基準を上回る厳しい品質基準を満たした商品にこだわり、絶対品質を定価で早く提供するというアイディアを掲げ、今年は200の新店舗オープンを目標にしている。昨年度まで187店舗を4年かけて行ってきた同社には大きなチャレンジに思われたが、目標達成が目に見えてきている。これもCABにこだわった安心・安全の仕入れにの結果でもあると言えるだろう。尚、先日ハワイ州で行われたCABの40周年記念パーティーでは、ペッパーフードサービスが日本で最大のCAB消費量を誇るということで、一瀬社長が代表で招待・表彰された。全世界に店舗を構える同社は世界で一番のCAB消費会社となる日も近い。