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~マイケル・ブルームバーグ氏一問一答~

JCCI34周年アニュアルディナー
~マイケル・ブルームバーグ氏一問一答~

ニューヨークヒルトンホテルにて、ニューヨーク日本商工会議所主催のJCCI34周年アニュアルディナーが10月30日に開催された。総勢800名以上の招待客が集い、華やかに日本とアメリカの良好関係を祝った。アメリカ、日本両国の国歌で幕を開け、日米パートナーシップの歩みを説明し、功労賞として、倉岡伸欣氏、馬越恭弘氏、千住博氏、ジョージ・タケイ氏らが表彰された。さらに、元ニューヨーク市長マイケル・ブルームバーグ氏がキーノートスピーカーとして登壇した。

11月6日のアメリカ中間選挙を控えたマイケル・ブルームバーグ氏の対談をピックアップして紹介する。

 

Q「成功するリーダーの秘訣とは」

ブルームバーグ氏「人々は尊敬する人に付いていきます。自ら信じることだけを進んで行い、正直な気質を持ち、正しいことをやる人を尊敬するのです。また、歩み寄りやすくオープンな人柄であること。自分より頭の良い人を雇うことも必要です」。

 

Q「ニューヨークと東京、二つの都市に関しての課題と期待とは」

ブルームバーグ氏「規模、輸送、文化でしょうか。産業の中心地が文化を引き寄せるというよりは、文化が都市を作っていくのだと思います。東京は、ニューヨークやロンドンなどの普段から英語を話す都市のような恩恵を受けていません。英語は、ビジネスにおいて世界的に使われています。東京や横浜の金融業界はスケールが大きく、洗練され活発なのですが、英語があまり話されないことが問題なのでしょう。それを除けば、金融において東京は、間違いなくアジアの重要都市であり、今後とも拡大していくことができるでしょう」。

Q「アメリカと日本の経済についてはどう思いますか」

ブルームバーグ氏「日本では、少子高齢化がとにかく問題となります。日本政府は出生率を上げるための政策を取らなければなりませんし、同時に移民を受け入れ、多文化を誘引しなくてはなりません。アメリカは今、大統領の話題性がありすぎるという問題を抱えていますが、未だに、人々が住みたい国なのです。しかし、アメリカはもはや唯一の列強国ではありません。中国が次の列強国となるでしょうから、私は自分の子供たちにはマンダリン(北京語)を習わせています。アメリカの強みは、やはり多文化的であり、何事にも失敗を恐れずに果敢に挑戦することだと思います。失敗することを悪いこととして捉えず、むしろ良いことであると考えます。そして、アメリカでは家柄は問題ありません。両親が誰であり、どんな学校へ通っていたかなどは、それほど重要なことではないのです」。

 

Q「あなたの哲学に基づくと、何を優先事項に助ける人を選ぶのでしょうか」

ブルームバーグ氏「いち個人として、与えるという行為は自分本位であると考えています。何かを与えることによって人は喜びを感じ、誰かを助けることは最も満足感を得られる行為なのです。会社レベルで考えますと、会社には、関連する人々やコミュニティを助ける責任があります。我々は芸術と環境面にに力を入れており、芸術においては、世界中の小さな規模の美術館を支援し、環境でも世界中の人々を助けています。我々は小さな政府に対し、いかにその街を発展させていくか教え、公共の健康問題にも多額の資金を投入しています。そして、我々は容易に回避できる問題ーーー例えば喫煙・飲酒の減少や健康的な食事ーーーに対し、手を差し伸べるべきだと考えているのです」。

 

Q「会社と政府での役割の違いとは」

ブルームバーグ氏「政府は、新しいことに挑戦することが得意ではありません。というのも、失敗すれば、すぐに批判の的となるからです。一方、会社はそれが得意です。会社にはその組織に対してロイヤルティがありますが、政府においてはトップか大統領にしか向けられていません」。

 

Q「気候変動についてのご意見をお聞かせください」

ブルームバーグ氏「今まで18件ある猛暑のうち、17件が2000年以降に起きています。農業、漁業、そしてスキーリゾートなどで働く人々は、ほんの10年足らずでどれだけの物事が変わってしまったかを伝えてくれるでしょう」

 

Q「民主党として立候補され、今は選挙の真っ最中ですね。政治的にどのようなプランを立てていらっしゃいますか」

ブルームバーグ氏「11月6日の選挙に集中しているところです。民主党はアメリカ国内での大きな問題ーーー例えば気候問題、銃規制、オピオイド(鎮痛剤)問題、そして移民問題ーーーに対し、何も折衷案を出そうとはしていません。従って、私は民主党になり構造を内部から変え、上院と下院のバランスを取ろうと決心しました。民主党には大統領になろうという人が多くいますが、トランプを打倒するのは困難なことです。ストックマーケットは35%も上がり、多くの企業はトランプの減税政策に大賛成です。次期選挙において、どの程度中道(中間層でリベラルや民主党でない)党員に向けてアピールできるかは分かりません。しかし、やってみましょう」。

 

ブルームバーグ氏の言動からは、大統領選出馬に関心があるように窺えた。そのためには、まずこの中間選挙に勝利しなくてはならない。尚、白熱する中間選挙の結果は、11月7日(水)の午後に大勢の見通しが着くであろう。