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New York大会で
日本チームが初優勝

Sail GP第3戦
New York大会で
日本チームが初優勝

Sail GP第3戦New York大会で、日本チームが初優勝!

https://sailgp.com/races/new-york/
https://sailgp.com/

 2019年に誕生したばかりの全く新しい国別対抗ヨットレース「SailGP(セイル・ジーピー)」。2月にオーストラリア・シドニー大会で幕を開け、第3戦目となるニューヨーク大会が6月21日(金)、22日(土)に開催され、日本チームが強豪であるオーストラリアチームを下し、見事、初優勝を果たした。

 SailGPは、アメリカズ・カップで5回の優勝経験を持つヨット界の神様ラッセル・クーツと、オラクル社の創業者ラリー・エリソンによって考案された。国別対抗というスタイルを取り、年ワンシーズンという括りで世界主要都市を転戦して行われる。第1回目の今回は、アメリカ、イギリス、フランス、オーストラリア、中国、日本の全6チームが参戦し、シーズン全5戦を競う。最終マルセイユ大会では、最終2チームによるマッチレースが行われ、勝者に賞金100万ドル(約1億円) が進呈される。

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 大会では、国際ヨットレースの世界最速艇フォイリング・カタマランF50が使用される。「水の上のF1」とも称される通り、最高で34ノット(時速約100キロ)という、スピード感溢れるレース展開が魅力の一つ。船艇は、各国均一化されたワンデザインで、シーズン後には、全艇ニュージーランドにある造船所に集められ設計が見直された上で、よりグレードアップした船艇が翌年のシーズンへと投入される。

 船艇スペックそれを操る技術力においても、非常に高いものが求められるSailGPは世界中のヨット競技を総括するであるワールドセーリングからも、オリンピックやW杯と同等のイベントであると認定されている。国別対抗であるため、100%自国の選手でなければならないというルールがあるが、今回の6チームのうち日本と中国においては、ヨット・セーリングの新興国とされ、最初のシーズンにおいては乗艇人員のうち40%が自国の選手であれば良いという特別措置が適用された。今回は全5人の乗員のうち2人が日本人、他の3人をオーストラリアからの優秀なメンバーで補強するというチーム構成で挑む。

 ジャパンSailGPチームの早福和彦COO(最高執行責任者)は言う「毎年20%(1人)ずつ自国の乗員を増やし、4シーズン目には日本人100%のチームを結成しなければなりません。そのためにも、若い選手の育成が今後の重要な課題となってきますが、オリンピック金メダリスト、ワールドチャンピオンと華々しい経歴を持つネイサン・アウタリッジ(オーストラリア)をはじめ強力な助っ人が多くいる今大会は、優勝を狙える大きなチャンスと期待しています」。

 SailGPのもう一つ大きなコンセプトに、観客を意識し、ビジネス的にも成功させるというものがある。スピード感を高めスリリングなものとし、岸壁から手が届くほどの至近距離でレースが展開されるといった、レース自体をより魅力的にすることはもちろんだが、会場やブロードキャスティングの領域をしっかりと整備し、これまでヨットレースに全く興味がなかった層にもアプローチをしていくことが求められる。SailGPアプリやSail GPのフェイスブックでも視聴できる他、専用アプリの「SailGPアプリ」には非常に力を入れており、魅力的で分かりやすい映像を提供していく。

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 ニューヨーク大会優勝の日本は、総合成績でもオーストラリアを1ポイント上回り、現在首位となる。SailGP 第4戦は8月10〜11 日にイギリスのカウズで開催される。

2019年 Sail GP開催日程

第1戦:オーストラリア・シドニー(2月15日、16日)
第2戦:アメリカ・サンフランシスコ(5月4、5日)
第3戦:アメリカ・ニューヨーク(6月21、22日)
第4戦:イギリス・カウズ(8月10、11日)
第5戦:フランス・マルセイユ(9月20~22日)

Sail GP 日本チーム

ヘルムスマン:ネイサン・アウタリッジ(オーストラリア)
ウイングトリマー:イアン・ジャンセン(オーストラリア)
フライトコントロール:ルーク・パーキンソン(オーストラリア)
グラインダー:吉田雄悟
グラインダー:笠谷勇希
グラインダー:高橋レオ

ニューヨーク大会を前に、大使公邸にて行われたプレス発表会にて。左から山野内勘二在NY日本国総領事、早福和彦COO、イアン・ジャンセ選手、ネイサン・アウタリッジ選手、笠谷勇希選手、高橋レオ選手、森島ティム選手、ルーク・パーキンソン選手。吉田雄悟選手は欠席

https://sailgp.com/teams/japan/