「光」の果たす役割は、極めて大きい
EYE LIGHTING INT’L OF NORTH AMERICA, INC.
会長 兼 CEO 星野 治彦 さん
「光テクノロジーを通して豊かな社会と環境を創造する」という理念のもとビジネスを進めてきた岩崎電気。北米への進出は1985年。一般照明の製造・販売拠点として1993年にオハイオ州メンターに工場と事務所を置き、「EYE LIGHTING」の名称で全米へと展開してきた。一般照明の勢力図がHIDランプからLEDへと書き換えられている今、同社では「光・環境カンパニー」としての新たなフェーズへと舵取りを進めている。
その一つが、「植物育成用照明」事業となる。HIDランプの発する波長が植物の育成過程で非常に有益で、特に、日照時間の少ない北部エリアでの家庭菜園では、補光照明としてホビーユーザに広く利用されてきている。現在では、同社のコアビジネスの一つに成長しており、植物育成照明市場全般にわたり、B to B領域も視野に入れた展開も始められている。
光・環境分野にも活躍の場は多い。UV(紫外線)ランプを利用した殺菌・滅菌・水処理、HIDや白熱ランプを利用した高温環境下での製品耐久テスト用照射装置や、自動車のクラッシュテストでの高速度撮影に対応した照明装置に大容量LED器具などが使用されている。また、インクの表面硬化に用いられるエレクトロンビームやUVランプなど、業界を問わず、様々な場面において、EYE LIGHTINGの技術と特殊光源が必要とされているのだ。
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25年前に初めてアメリカに赴任した時には、テキサス州ダラスにある代理店に身を置き、アメリカ的な思考術を学んだ。若い時のその経験は、現地責任者として再赴任した今でも、大きな財産の一つになっていると星野さんは言う。
「時代はものすごいスピードで変化を続けています。それでも、社会の色々な場面や分野で光の果たす役割や意味は極めて大きいことに変わりありません。イワサキの光テクノロジーを必要として頂ける領域が、北米市場にもまだまだ沢山あると感じています」。

ディレクターの笹井泰さん(左)と星野治彦さん(右)