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2021年殿堂入り 製パン機械でパン業界の発展に貢献
OSHIKIRI CORPORATION OF AMERICA    
Director 宮城 雄一 氏        http://www.oshikiri.com

 フィラデルフィアに工場を構え、ホールセールのパンや、ファーストフード店・レストランに卸すパンを作る大・中規模パン工場向けに製パン機械を製造販売するオシキリ・コーポレーション・オブ・アメリカ。フィラデルフィアといえば、炒めた薄切り牛肉とトロトロのチーズを長いロールパンに挟んだ「フィリーチーズステーキ」が名物だが、人気店の一つが使うロールパンは、オシキリの製パン機を使っているパン工場が焼いたものだという。

 オシキリの創業は終戦から4年後の1949年。GHQから配給される小麦粉を使ってパン食が広がり始めた頃、生地をこねる大変な作業を解消しようと製パン用のミキサを開発したのが始まりだった。以降、学校給食の開始、食生活の洋食化に伴う大手パンメーカーの成長と共に発展を続けてきた。

 ディレクターの宮城さんは二度目のアメリカ駐在中。初めは米国工場設立の1988年から5年、今回は2018年に赴任しもうすぐ3年となる。「第二の故郷に帰ってきたような気持ちです。街の雰囲気は30年経ってもさほど変わっていない印象ですが、日本食が食べられる店が増えたのは嬉しいですね」と話す。

 そんな宮城さんのもとに最近嬉しいニュースが届いた。創業者の押切龍雄さんが、パン業界の発展に多大な貢献をした功績を称えられ、American Society of Baking (ASB)に2021年殿堂入りしたという。ASBはベーカリー業界の交流、教育、発展を目的に1924年に設立された、世界43カ国1400人のメンバーからなる団体。「3代目が社長を務める今になって、このような栄誉に与り驚いています。競合も多いアメリカで30年以上やってこられたのは、お客さんと真摯に向き合い、信頼を得てきたからだと思います。これからも地道なサポートとアフターサービスを続けていきます」。

《企業概況ニュース》2021年 03月号掲載