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ノン・プロフィット企業を中心に 損害保険を提供
Philadelphia Insurance Companies (PHLY)           https://www.phly.com/
Vice President, Operations & Corporate            古田 周平 氏  
Liaison Tokio Marine North America, Inc.

 東京海上グループでは、事業買収を通して米国市場への事業展開・拡大を推進している。1962年創業の米国保険事業の老舗フィラデルフィア・インシュランス・カンパニーズは、その買収プロジェクトのひとつとして2008年に 東京海上グループ傘下となった。一般的な自動車損害保険や企業の賠償責任保険などの損害保険を取り扱っており、ノン・プロフィット企業や、中小企業が同社の主な顧客である。「アメリカにはノン・プロフィット企業が数多く存在しますが、その分野においておそらく全米ナンバーワンの保険会社となります」と、同社のVPとして経営管理・グループとのリエゾンを担う古田さん。ノン・プロフィット企業は、ボランティアを採用したり他企業に勤務するボードメンバーで構成されているなど一般企業とは構造が違うため、それに応じた損害補償が求められる。「ノン・プロフィット企業が小さな政府を支えるという構造がアメリカ社会のひとつの特徴であり、ノン・プロフィット企業の活動が最も発展している国と言えるのではないでしょうか」。

金融業の集積地でもあるPA州

 同州でビジネスをする利点については「古くから金融が盛んな州のため金融事業が集積しており、人材が集めやすく知識層も多いのでよい事業環境にあると思います」とのこと。また、行政が用意する各種インセンティブや従業員の通勤などにも考慮してフィラデルフィア郊外に拠点を設けているという。更に、同社はスポーツイベントへ協賛するなど健康促進や地域貢献にも積極的である。

 今後の東京海上グループの事業戦略の柱は従来通り大小さまざまな規模、分野の保険業の買収や、 モノを介さない事業だからこそ“人”、〝人間関係”を重視し拡大していくこと。そしてコロナによる社会変容のなかどのような新しいリスクがあるか、注視し素早くその分野に入り込む準備をしている。

  《企業概況ニュース》2021年 03月号掲載