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デンカ・コーポレーション 社長 原敬氏

新成長戦略「Denka100」 で 次のステージへ
デンカ・コーポレーション 社長 原敬氏

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デンカ・コーポレーション
社長  原敬氏 

企業概況ニュース 2016年3月号掲載

カーバイド製造技術を応用したものづくりで世界をリードし続ける化学メーカー「デンカ株式会社」 。創立100周年を迎えた昨年 10月に 社名を「電気化学工業」から「デンカ」へと変更し、「Denka100」の新成長戦略のもと成長4分野「環境・エネルギー・インフラ・健康」に経営資源を集中し、次の100年を担う新製品開発を目指す、新たな道を歩み始めた 。

その大きな動きのひとつが、デンカ70%、三井物産30%の共同出資会社で設立した「デンカ・パフォーマンス・エラストマー(DPE)」のデュポン社クロロプレンゴム(以下CR)製造・販売事業の買収だ。

加工しやすく、耐熱性や耐油性、耐摩耗性といった特性を持つ合成ゴム「CR」は、道路やビルや橋の継ぎ目、免震ゴム、パッキン、接着剤と生活の様々な分野で使われ、デンカのグローバル展開でも戦略的製品と位置付けられる。これまでも業界トップとして世界約80カ国へ供給してきたデンカだが、2番手のデュポンから事業買収を果たしたことで、この地位を不動のものとすることに成功した。

今回の買収により、デンカは、従来より日本で行ってきた石灰石を用いたアセチレン法によるCR生産に加え、DPEのルイジアナ州ラ・プレイス・ポンチャートレイン工場での石化由来のブタジエン法による生産体制を得たことで、石油価格が変動してもリスクヘッジができ、いつでも高品質で安定した供給体制を維持できるようになった。

デンカでは、①エラストマー・機能樹脂(ゴム、プラスチックなど高分子化学製品事業)、②インフラ・無機材料(セメント・セメント改質剤など住みよい街づくりに寄与する事業)、③電子・先端プロダクツ(熱伝導性フィラー、放熱基板などエレクトロニクス関連製品事業)、④生活・環境プロダクツ(絶縁テープ、雨どい、食品包装資材、ヘアエクステンションの繊維など暮らしよい住環境整備を目指す事業)を4本柱とし、次世代の市場ニーズを見極めながら事業を展開していく。

「利益拡大はもちろんですが、グループ全体のグローバル化を進め、海外比率を高めることが重要課題となっています。グループ全体ではここ数年で急激に、中国や東南アジアを中心とした海外拠点を増やしています。アメリカでも同様です。この動きに必要不可欠なのが、優秀なグローバル人材なのです。これは、解が見えない難しい問題ですが、グローバル化を本質的に解決するには、各拠点レベルでのアクションでは成功しません。日本をはじめ他拠点との人材交流を前提としたキャリアパスの構築、こちらで見つけた優秀な人材を日本で採用するなどのトライアルを開始しています」。

大学を出てすぐにドイツに渡って就職した。日本に戻りデンカに転職してからも海外との仕事が多く、常にグローバルな視野でものを考える機会に恵まれてきた。米国赴任は今回で2回目。原さんの前には考えるべきことが山積み。「次の新規事業開拓が、私の最大のミッション。プレッシャーは想像以上に大きいですが、徹底的にやっていくつもりでいます」。

15歳の頃から始めた太極拳。ドイツ滞在時には自らの道場を持って生徒に稽古を付けていた。「当時は格闘技で食べていこうと本気で思っていたほどです。今では疲れた時に気分を切り替えるよい運動です。日本本社でもクラブを作っていましたが、ここでもアフター5にはスタッフと一緒に太極拳を楽しんでいます」。米人スタッフとの交流や、オン・オフをうまく切り替えるグローバルな感覚が、こうした場面にも活かされている。