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Tokio Marine Management, Inc. President & CEO 梅田 恒樹 氏 

グループのシナジー効果あってこそ
Tokio Marine Management, Inc. President & CEO 梅田 恒樹 氏 

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【Tokio Marine Management, Inc.】
President & CEO 梅田 恒樹 氏 

 

 

東京海上ホールディングスは、2008年のフィラデルフィア社、2012年のデルファイ社、さらに巨額買収で世間をあっと言わせた2015年のHCC社と、米国優良保険会社を次々と買収し、今では海外事業がグループ収益全体の40%以上を占めるようになった。日本での少子高齢化問題を抱える保険業界ではグローバルに成長機会を求め、海外進出の動きが活発化している。

「リーマンショックを挟んだ前回のニューヨーク駐在時(2005~2010年)と比べ、今回は米国経済、グループ体制といった環境に恵まれスムーズに仕事を進められています。」と2 0 1 4 年から二度目のニューヨーク駐在の梅田氏は言う。「買収先と呼吸を合わせるのに苦労した時期もありましたが、その後はシナジーを追求した交流が格段に増えて相互の理解も進み、今では新しくグループに加わった買収先とのシナジーにも自信を持って取り組めます。それぞれの買収先が期待通りに成長力を発揮するのが第一ですが、彼らとの協業を通じて、ネットワークと商品ラインナップの拡大を活かして大きなシナジーを出していきたいと思います。今はまだまだ道半ばです。これからが勝負です」。

「買収により得たものは大きいと実感しています」。まずは買収先企業が持つ全米に広がるネットワークだ。
販売網の拡大によりビジネスチャンスが広がる。また、商品のラインアップの充実により提供できる商品とサービスが飛躍的に増える。
役員賠償責任保険(いわゆるD&O保険)や興行中止保険(イベントキャンセルに対するスポンサー向けの保険)、さらには企業向け上乗せ医療保険(メディカル・ストップロスと呼ばれる)など、米国ならではの保険商品も加わり、より多彩なサービス提供が可能となった。「130年に渡る歴史ある“ あんしん”の東京海上に加え、これらの多種多様なサービスが加わることは我々の強みとなっています。良いものは素直に受け入れてもらえる米国という国は、“Tokio Marine”のブランド力や知名度を高めるための環境が整った、ビジネスに最適な場所だと感じます」と、梅田氏。

「わたしは、社員との直接対話を通じて、会社の目指す姿と自らの思いを自分の言葉で誠実に伝えることを大切にしています。”Good Company”を目指す東京海上グループのカルチャーを浸透させていくために、年に2回は米国内の支店を回り、タウンホールミーティングを実施しています。“いざという時にお客様のお役に立ちたい”というカルチャーをアメリカ人スタッフにも理解してもらえるよう、東日本大震災で経験した時の話もするようにしています。この思いが通じて、いい成長軌道に乗せられれば」。

土俵は整った。いよいよこれからが蒔いた種を育てるとき。存分に耕された東京海上という土俵に蒔かれた種がどんな風に花開くか。
その育て方こそがカギとなるだろう。