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日本航空株式会社 JAPAN AIRLINES 米州地区支配人 ニューヨーク支店長 木村 啓 氏


top interview苦境を乗り越え、蘇る日本の翼

日本航空株式会社  JAPAN AIRLINES
米州地区支配人 ニューヨーク支店長 木村 啓 氏

企業概況ニュース2016年4月号掲載

2010年1月の経営破綻以来、再生中期計画が終わる2017年3月に向け、安全運航、顧客満足世界一、財務基盤強化を目標に再生への道を順調に歩んできたJAL。「この中期計画を達成してこそ、はじめて独り立ちできます。2015年度期までは、なんとか達成が見えてきました。あともう1年石にかじりついてでも目標を達成し、正真正銘のスタート地点に辿り着こうと思っています」。こう語るのは、日本航空米州地区支配人ニューヨーク支店長の木村啓さん。JAL国際線全体の4割を占める重要路線「太平洋路線」の今後の展開についてお話を聞いた。

JALに生まれた意識の変化

破綻を経験したからこそ、大きく変化・成長できたことがある。それは「JAL社員の意識」。破綻を機に「企業フィロソフィー」と「部門別採算」の二つを改革の柱とし、JALはその後の再生ロードに乗ることに成功した。この根幹にあるのが「人間として何が正しいか、物事を判断する基軸をしっかり持つこと」。それまでは会社の儲けを優先し判断してきたこともあったが、破綻後には「人間として何が正しいか」で判断しようという動きが、必然的に生まれたという。

一人ひとりが数字を意識する

破綻以前は、月次決算のタイミングが遅く数字のレビューが後手に回ってしまっていた感が否めないが、改革後は、社員全員が「数字」を意識した判断、行動を心がけるようになった。各部署のリーダーが先頭に立ち、社員一人ひとりも小さな工夫を凝らして節約に努めた。こうした努力の積み重ねも、今回のJAL再生の大きな原動力となっている。「破綻の際に、株主を始め多くの方々に苦労や損失、ご迷惑をおかけしました。我々は、こうした経緯を決して忘れません。常に自分たちを戒めながら、一歩一歩進んで行こう、皆がそう心に誓っているのです」。

「大義は何なのか、何のためにやるのか」

木村さんは、「大義は 何なのか、何のためにやるのか」ということを常に考え、行動する。言われたからやるのではなく、何のためにやるのか───自らが行動する時はもちろん、部下に指示を出す際にも、この姿勢を忘れずに取り組んで欲しいと伝える。こうした基本的な考え方を、米州に広がるJAL拠点で共有、実現するため各拠点を回り、今後のJALの姿勢を一つずつ示していくことも木村さんの重要な役割だ。

顧客に寄り添ったサービスを

経費を最小限にすることも大事だが、必要な投資がなければ、最終的には企業として負けていく。その投資が、将来どれだけのリターンを生み出し、利用者にどれだけの満足を提供できるか。この部分を各部門が責任を持って考え挑戦する。これまでとは違う新生JALの芽。の芽。 他社に比べて座席間隔と座席幅を広くしたエコノミークラスもその一つ。当然、広げることで席数は減り、高い値段でお客さまに購入して頂かないと採算がとれなくなってしまうが、お客さまが求めているのであれば、喜んでもらえるものを作っていこうと。今年6月には、ボストン線に787ー900型ストレッチを投入し、ビジネスクラスのシートがフルフラットとなる。また、2015年の定時到着率は世界一(Flight Stats社調査)となった。こうした顧客に寄り添う姿勢が、またJALを一歩強くしていく。

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座席間隔と座席幅を広くしたエコノミークラス

ダラスから広がる、中南米への扉

昨年月末から再開し たJALダラス線も順調に売り上げを伸ばし、今年のデイリー化が決定している。メキシコのケレタロやレオンなどへ自動車関連メーカーの進出が続き、ダラスからメキシコ各都市間を利用する日本人需要も多い。加えて、日系企業のテキサスや南東部への進出、移転に伴う乗り換えハブとしての役割も担う。冬季の天候不順で旅行日程が狂いやすいシカゴ経由の代わりに、ダラス経由を利用する選択肢も増えた。「以前はブラジル線も飛ばしていた経緯もあり、中南米への拡大の可能性は大きいですね」と木村さんは意欲を見せる。

日本人を大切にし、新たな層を開拓

「JALにとり日本人のお客様が大切なことに変わりはありません。ただ、JALの知名度は日本の中だけのものであり、アメリカでは、まだあまり知られていません。まずはJALを知ってもらう。その上で、新たな層を取り込んでいきます。特に、米州発日本、日 本経由東南アジアへと移動するビジネスマンを、どう獲得するか。ここが今後のJALにとっての最重要、かつエキサイティングな課題です」。そのためにも、アメリカン航空を始めとするワンワールドとのアライアンスが欠かせない。再編が検討されたこともあったが、やはり恩義を忘れることはできないとワンワールドに居場所を求めた。今後も一体となり、プロダクト、人というサービス面において足並みを揃え、面としての展開を羽田発着路線を含め心がける。 今年11月12日、JALはニューヨーク線就航周年を迎える。経営破綻という大きな荒波に飲み込まれはしたが、「社員の意識改革」という大切な課題もクリアし、根底からの再生を遂げつつある。 そして2017年4月、JALは新たな出発点に立つ。

Japan Airlines Boeing 787-9 Dreamliner, photographed on May 28, 2015 from KPAE

Japan Airlines Boeing 787-9 Dreamliner, photographed on May 28, 2015 from KPAE

 

 

 

 

 

JAL公式ホームページ:www.jal.com

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