HRM パートナーズ
社長兼CEO 上田 宗朗 さん
https://www.hrm-partners.com/
1989年の創業以来、組織開発・人事労務管理に関するサービスを提供し続けるHRMパートナーズ。人事ルールの改定や訴訟の多いアメリカで、人事労務のプロとして全米4拠点から多くの日系企業を支えている。
人手不足や給与の高騰、リモートによる生産性停滞など、経営者たちはコロナ後も多くの課題に直面している。そんな中、米系企業の多くではリモートワークでも生産性拡大を成功させているとHRMパートナーズの上田さんは言う。「彼らの採用スタイルは基本プロフェッショナル採用であり、日系企業のようにマイクロマネジメントでイチから育てて管理するという考えはありません。皆が責任を持ち、期待した成果が出なければ即解雇です。管理者側も〝あの人は、本当に仕事をしているのだろうか〟といった心配をする必要がない。まぁ、その代わり給料が高額なのですが、こうした考え方がアメリカ市場での成功には必要なのかもしれません」。
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ロサンゼルスに住む親戚を頼りに渡米し、そこで入社した大手人材会社で営業や人事コンサルの知識と経験を身に付けた。1999年からHRMパートナーズに活動の場を移し、2010年以降は西海岸の既存顧客の対応をしながら中西部の開拓に取り組み、1週間をロサンゼルス、3週間をシカゴという間隔で二拠点生活を続ける。昔から、車やバイクで遠出したりするのが大好きで、このロサンゼルスとシカゴ間の移動も普段は飛行機を利用するが、年に一度は自分で車を走らせる。GoogleMAPでは28時間の道のりを途中休憩を入れ、おおよそ37時間かけて目的地を目指す。デンバーを経由してラスベガスに入り、カリフォルニアに朝到着するお決まりのコース。
「幼い頃に観た、金曜ゴールデン洋画劇場のオープニングのような西部劇、サボテン、荒野といった風景に憧れていました。日本でいう『マカロニウエスタン』が実際は『スパゲッティウエスタン』と呼ばれることも知りまし た。4WDでキャニオン奥地に入り、そこに張ったテントの傍で、夜中にコヨーテの鳴き声を聞きながらウイスキーを煽る。夜でも華氏80度の乾燥エリアだと食欲も出ないのですが、荒野で食べる〝掬い豆腐〟は最高に美味しいんです。水に晒した刻みネギ、しょうが、それに醤油をかけスプーンで掬う。──この時間が、僕にとって至福の時、力の源になっています」と教えてくれた。
《連載》人事・備忘録
人事・備忘録:第一回 Ban the Box(法)
人事・備忘録:第二回 Salary History Bans : 給与履歴照会制限法にまつわる話
人事・備忘録 第三回 労使間の守秘義務契約にまつわる話 ①
人事・備忘録 第四回 労使間の守秘義務契約にまつわる話 ②
人事・備忘録 第五回 ワクチン接種における強制・非強制の攻防
人事・備忘録 第六回 ワクチン接種しない理由を問うことのリスク
人事・備忘録 第七回 加速する賃金上昇傾向と人手不足問題
人事・備忘録 第八回 現金勝負が目立つ人材獲得合戦
人事・備忘録 第九回 焦点を当てるべきは社員達
人事・備忘録 第十回 退職・転職トレンドの終焉
人事・備忘録 第十一回 退職・転職トレンドの終焉(続き)
人事・備忘録 第十二回 退職・転職トレンドの終焉(続き2)
人事・備忘録 第十三回 退職・転職トレンドの終焉(続き3)