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グローバル・ジャパン・ プラクティス米国代表 猿見田 寛 弁護士

オリック・ヘリントン・アンド・ サトクリフLLP パートナー
グローバル・ジャパン・ プラクティス米国代表 猿見田 寛 弁護士

日本企業による海外M&Aも引き続き活発である。
日本国内市場が成熟し、大手のみならず中小企業も海外展開を考えなければならない時代となった。その際、日本企業は、普段とは勝手の違う様々な問題に直面しがちだ。このような国境を越えたチャレンジにおいて、弁護士の役割は大切である。デユーデリジェンスや契約交渉をはじめ、案件の各段階において、いかに戦略的なアドバイスを行えるかが益々重要となってきている。クロスボーダー案件の成功の秘訣は、結果重視の柔軟な思考並びに明確な目的意識及び「優先順位」を持つということである。

京都大学法学部在学中、PL法について研究した。これをきっかけにアメリカの法律に興味を持ち、その訴訟制度や不法行為などについても学んだ。経済的インセンティブが法律の世界でも重要な役割を果たしているアメリカ社会を肌で感じながら研究を続けたいと、ロータリー財団の奨学生として留学した。その後、本当にアメリカの法律を理解するには、現場で学ぶしかないと思い、実務の世界に飛び込んだ。現在、弁護士として、日々、最も腐心すること、それは「物事をいかに系統立てて、わかりやすく相手に伝えるか」。そのような姿勢が、クライアントの立場に立ったアドバイスにもつながると言う。

ひとたびM&A案件が動きだすと、ビジネスやリーガル部門のチームだけでなく、財務、人事といった社内の様々な部署のメンバーを含めた混成プロジェクトチームが組まれることが多い。海外のM&Aは一筋縄にはいかない。しかし、それをやり遂げ、「大変だったが、やってよかった」という声が聞けた時の喜びは何にも代えがたい。大切なのは、初期段階の戦略的な部分から相談してもらうこと。クライアントがその案件を通じて何を望んでいるかを十分に理解し、また信頼関係を築きながら、個々の状況やニーズに合ったベストな方法をクライアントと一緒に考えつつ、案件の成功に向けて様々な「工夫」をしながら、根気よく取り組むことが大切と言える。そして、最も重要なことは、最後まであきらめないこと。

「弁護士として、日々の出会いは一期一会です。ニューヨークという限られた「濃い」空間で、日本企業の方々と出会い、またその繋がりの延長線上の日本で再会しながら、お仕事ができるのはとても貴重な機会と思っています。こうした出会いを通じて、クライアントのプロジェクト・チームの一員として、更なる成功体験を一緒に積み重ねていけたら最高ですね」。

sarumi

 

https://www.orrick.com/People/0/D/B/Hiroshi-Sarumida

企業概況ニュース 6月号掲載
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