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シミズ・ノース・アメリカLLC 社長兼CEO 吉儀 猛雄 氏

発注者と同じ視点に立ち、建設の場をコーディネート
シミズ・ノース・アメリカLLC 社長兼CEO 吉儀 猛雄 氏

発注者と同じ視点に立ち、建設の場をコーディネート
日米建設業界の違いを生かし、ビジネス拡張を図る!                                                           

シミズ・ノース・アメリカLLC
社長兼CEO 吉儀 猛雄 氏

 

『知恵が必要な建設』が、活躍の場

シミズ・ノース・アメリカの主要顧客は、南東部の日系自動車連企業。その工場は比較的大きく、特殊な機械を設置するため重量が重い。こうした現場では、特別な知恵や経験が必要となり、設計・施工を得意とする同社の高いスキルが要求される。建設計画の初期段階から顧客とできるだけ近い位置で話し合うことで、工期的にも、コスト的にもベストな状態で引き渡す。これが、シミズ・ノース・アメリカの目標とするところだ。
通常、アメリカの建設現場では、細分化されたパッケージ毎に発注が進められて行くことが多く、一度プロジェクトが動き出すと、発注者側から全体像を把握することが難しくなる。
同社では、「顧客とともに」という言葉を大切にしており、発注社やベンダー、サプライヤーが資材を集め、一つのものを形づくるという過程は同じ。その過程の中で思わぬことが起こるのが建設現場です。不測の事態が発生した時に、発注者にとって信頼して仕事を任せられるか、これが一番重要なのではないかと思います」。

 

アメリカ再赴任での気づき───

 

今回のアメリカ再赴任で、吉儀さんはあることに気づいた。これまで当たり前にやってきた「日本的な考え方」が、アメリカの建設現場では、強力な武器になるかもしれないと。納期・コスト面での工夫はもちろん、日系企業ならではのきめ細やかな対応や心配りなど、これまで気づかなかった売りポイントが見えて来た。単純化、効率化に重点を置き、細かい部分にあまり目がいかないアメリカ流。両国の特長を組み合わせ、より良いサービス体制を築く。
これまで大切に築いてきた日系企業との関係をより深めることは必然。さらに、こうした日系企業の良質なサービスに期待する欧米・アジア企業にも、シミズ・ノース・アメリカは積極的に打って出る。
「一度アメリカを離れたからこそ見えてきたことが沢山あります。ここは先進国なのに思うようにいかないことも多いですが、その環境下で建設しなければならないお客様のストレスを少しでも減らし、楽に進められるよう、多くの選択肢を提供できる会社でありたいと思っています」と吉儀さんは言う。

この先、景気がどうなるかまだ見えてこないが、アメリカが自動車中心の社会という状況が激変する可能性は低い。自動車製造技術の変化のスピードは、この数年で驚くほど変貌を遂げ、その生産施設もそれに合わせてアップデートを迫られている。
「これまでの10年と、これからの10年では、全く違ったスピードで物ごとが進んでいきます。建設業も同様です。コンクリートは、セメント・砂・砂利に水を混ぜてつくるし、鉄筋や鉄骨で建物の骨をつくる───昔からあまり変わっていません。自動車産業と比べると、本当に変化の遅い世界です。それでも、技術革新や新素材は生まれています。しっかりと先を読み、準備しておく。今が、私たちの正念場だと思います」。
2016年4月、シミズ・ノース・アメリカ管轄にメキシコが加わり、活躍の場が広がった。世界の建設現場を肌で感じてきた吉儀さんのグローバルな手腕が示されることになる。

企業概況ニュース 2016年9月号掲載

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