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前回、パーティーの手土産にはシャンパンなどのスパークリングワインがお勧めですという話をしましたので、今回は引き続きシャンパンの話をもう少し。

私の友人や従業員には有名な話ですが、実は私、炭酸飲料を苦手としています。コーラもソーダもビールも、そしてシャンパンも発泡飲料全般が苦手なのです。シャンパンも味は好きなのですが、どうしても炭酸が喉を通ってくれません。
ですが、そんな私でもグイグイ飲めてしまうシャンパンに巡り会ったことがあります。

JACQUES SELOSSE(ジャック・セロス)です。
その歴史は浅く、1949年創業の19世紀からある大手に比べると比較的新しいシャンパンメーカーです。
きめの細かい発泡は喉を過度に刺激することなく、しかし発泡の力強さも感じさせる絶妙のバランスです。ブドウはすべて手摘みで有機無農薬。今流行りのビオデナミ(biodynamics)を取り入れた少量生産のオーガニックシャンパンです。
世界的人気銘柄ですので、見つけた際には是非お試しください。

このセロスですが、自家栽培のブドウを自らの手でシャンパンにするメーカーで、これをレコルタン・マニピュラン(RM)と呼びます。
もうひとつは自家栽培のブドウと買い付けたブドウをブレンドして販売するメーカーをネゴシアン・マニピュラン(NM)と呼びます。大手のシャンパンメーカー(グランメゾンとも呼ばれます)、例えばドンペリで有名なモエ社、クリュグ社、ヴーヴ・クリコ社などはすべてNMです。

NMは多くのブドウを選りすぐってブレンドすることによって安定した品質のシャンパンを大量に作り続けることができます。
対してRMは自家栽培したブドウの出来具合によって毎回個性的なシャンパンを少量生産します。大手NMと違ったものをお探しの方にはRMシャンパンをお勧めします。

NMとRMの見分け方ですが、ネットで調べる以外にもラベルから読み取ることができます。シャンパンラベルを細かいところまで隅々見ると色々な情報が書き込まれています。

その中の一番小さな文字を探してみてください。NM-12345やRM678-90といったコードが必ず見つかります。この最初の二文字こそがNMとRMを示すものなのです。因みにこれはシャンパンだけに限ってのことですので、他国産のスパークリングワインには当てはまりません。

酒屋に行って、ヴーヴクリコやモエエシャンドンのラベルで確認してみてください。
おそらくほとんどがNMですので、初めてRMシャンパンを見つけた時は少し嬉しい気持ちになりますよ。

(これ以外にCM:Cooperative Manipulantなどもありますが、店頭で見かけることはほとんどないため説明は割愛します。)