Companies Overview 2018 ads
Home > Interview > KDDIアメリカ / テレハウス・インターナショナル・アメリカ President & CEO  眞鍋了氏  企業がお互いに知恵を交換しあえるインキュベーターを目指す

KDDIアメリカ / テレハウス・インターナショナル・アメリカ President & CEO  眞鍋了氏  企業がお互いに知恵を交換しあえるインキュベーターを目指す

 企業がお互いに知恵を交換しあえるインキュベーターを目指す
~強みである現場力を武器に~ 

KDDIアメリカ / テレハウス・インターナショナル・アメリカ
President & CEO  眞鍋了氏

  2014年4月からKDDIアメリカのPresident & CEOとしてニューヨーク本社に身を置き、米国の全支店とつの事業の陣頭指揮を執ることとなった。着任間もない今はひとつずつ足固めから始めている。周囲を明るい場にさせるという社員の声も多く、快活な印象を受ける眞鍋社長だが、営業、事業所の立ち上げなど、通信業界で30年以上のキャリアを誇り、この業界においてはシビアな目も持ち合わせる。長年蓄積された経験と知識を活かしたアイデアで、どのようにアメリカ市場で闘っていくべきか。米国日系企業のIT市場を牽引していく企業としての在り方やこれからのビジョンに迫る。

  『お客様あってこそ』の姿勢で足固め

 まず、KDDIアメリカのPresident & CEOに就任して始めたことはお客様と会うことです。できるだけお客様との時間を作り、お客様の声を社内にフィードバックする機会を増やしていく。そこからひとつひとつ考えていきたいと思っています。社員にもお客様第一である姿勢を理解してもらい、お客様を前提とした自身の思いや動きを、社内全体に拡げていきたいと思っています。

 


 

データセンターの運用を行うテレハウスは、KDDIアメリカの5つの事業体のなかでも大きな柱です。そしてKDDIアメリカはテレハウスと相携え、様々なソリューションを提供しています。事業間のコミュニケーションをスムーズに図るため、この度、新たにCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)という役職を設けました。CMOにはテレハウスとKDDIアメリカの両方のマーケティングを一つの視点から推進してもらうことにより、連携の強化を狙っています。

テレハウスは、グローバルな企業にご利用頂いている世界の通信プラットフォームです。KDDIアメリカが一体営業する中で、ここを基軸に日系企業や米国企業に目を向け、改めて市場動向を認識し直していくことが重要です。著しく変化するアメリカのIT業界で、お客様のニーズをいち早くキャッチし、さらに大きな変化に繋げていきたいと思っています。

インキュベーションの場にしていきたい

 KDDIは今までも色々な形で海外事業を展開してきましたが、根底にある方針は、「社会基盤」づくりです。無線や有線、インターネットと多様にあるなかで、必ずその通信はどこかで接続され、お互いのネットワークを繋ぎ合う場所があります。私たちが現実にアメリカでat&tやベライゾン相当の通信ネットワークを持つとなると難しいですが、世界の通信のインフラを太らせていくための基幹的場所としてテレハウスを捉え、事業に丁寧に取り組むことを目指しています。

小さなコンテンツ会社やソフトウェア会社が、テレハウスに集まる。それぞれがお互いに新しい商材や新しいマーケットから生まれる知恵を交換しあえるインキュベーションの場にしていきたいです。

課題は米国と日本の思想の違いをどう一致させるか

 日系企業の多くは、日本で海外現地法人のIT環境構築を計画されます。日本は当然ながら、なによりも『安全』を優先されるでしょう。しかし先進的な環境にある米国現地法人は、スピード感を重視する傾向にあるため、日本本社と現地法人の間でIT環境に対する考え方のギャップが生じることがあります。

たとえば、日本の製造業界のIT環境はまさにウィルスがない安全な環境です。電子的な情報が製品内に巡ってはいるものの、完全に隔絶され、5年先、10年先まで使用可能なベーシックで固い企業技術を備えています。安全で長く使えてはじめて商品としてお客様にお使い頂く、日本の『安全』に対する意思がそこにあると思います。

それに対し、マイクロソフトなど一部のIT企業の製品は、商品化した後、お客様からバグの報告を受けながらバージョンを上げ、品質向上を図ります。安全よりもスピードを重視しています。アメリカにきてIT環境に対する世界観が日本と全く違うことに気づかされます。このような両極な思想を汲み取り、より良いサービスを提供していくことが難しいところです。

また、今の時代、個人のIT 環境は会社よりも遥かに進んでいます。20年前は会社がITの最先端を走っていましたが、完全に逆転してしまいました。近年よく耳にするクラウドは、日本の大企業ではこれから普及する段階です。一方で、個人利用者は-意識されていない方も多いと思いますが-Gmailなどのクラウドを日常的に、さらに最先端の端末で使用されています。個人のITの使い方に合わせて、企業のIT環境がどうあるべきかを提案していくことも今後の課題です。

KDDIの存在価値は現場力

 KDDIの強みは現場力。お客様自身で日本の本社から現地法人まで、細かいIT環境をすべて運営されるのは困難です。ITの専門家を自社で抱えて日本と同等のサービスとIT環境を現地で運用していくことは、コスト面からも無理があります。

その部分は、我々が持つ現場力を発揮して、現地での限られた環境のなかで出来る限りきっちりと対応していく。現場力だけはどこにも負けないという企業であり続けていきたい。現場で小さなトラブルを防ぐということが、海外市場での競争力アップに結びつくと信じています。現場を這いずりながらも、志として日本の国力を上げていくといった高みの精神を持ち、存在価値を示していきたいと思っています。