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米国GO GO CURRY、 店舗全自動化、セントラルキッチンシステム導入を加速

MJGグループの一員として全米の飲食業界をサポート

MJG International
Director
Smile and Hospitality Inc. (Go GO Curry)
President
大森 智子 さん

 スマイル&ホスピタリティーインク社長として、大森さんが米国ゴーゴーカレー事業に携わり始めたのが10年前の2012年。がむしゃらに走り続け、5年間で全米の売り上げは10倍に、10年間で全米店舗数は10軒に成長した。経営者として次のステージに向けた事業継承スキームを考えた時、大森さんの頭に浮かんだのがフランチャイズ展開だった。

 ここ数年で、やる気のある若手スタッフたちにフランチャイズ化のサポートを進めてきたが、常々考えていたのが「ご飯がボタンひとつで自動的に お皿に盛られ、カレーが注がれたらいいな」「キャベツの千切りやカツを揚げるのを自動化できないか」「もっと少ない人員で効率的にお店を回せないか」ということだった。ただでさえ、店舗賃貸料や人件費が高騰し、何よりも人材確保が難しくなっているこの時代。盛り付けの美的感覚や、来店客に謝意を伝えるホスピタリティの部分は人間が行うとしても、リーズナブルに自動化することができれば、より理想的な形態に近づく。これをまとめてフランチャイズ化のパッケージにすれば、飲食業界に携わる経営者たちに喜んでもらえる、と考えた。

 M&Aの話が舞い込んだのはそんな時だった。日本最大手のM&A仲介会社「日本M&Aセンター」を通じ、2022年9月に打診を受けた。11月から真剣に検討段階に入り、1月6日には、東京に本社を置き各種装置の開発から設計、製造までをワンストップで行う、ファクトリー・オートメーション(FA)機器製造メーカー「MJG株式会社」と契約書を交わした。〝小さいスペースを有効活用しながら、生産性を向上させる〟──これは日本の製造業が最も得意とすることの一つ。MJG株式会社の田邑元基社長と話をするとすぐに意気投合し、両社が手を組むことで生まれるシナジーの大きさにワクワクした。「ゴーゴーカレーだけではありません、アメリカの飲食業に関わる人々全てを助けられると感じました」と、大森さんはその決め手のポイントを話す。

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 今回の買収で、田邑元基さんを社長とする米国現地法人MJGインターナショナルが設立され、大森さんは同社理事役員となった。基本的には、米国ゴーゴーカレーのフランチャイズ展開に従事。まずは、5年後にゴーゴーカレーを300店舗まで拡大させるべく、店舗の全自動化、セントラルキッチンシステムの導入などを本格的に加速させていく。その他にも、こうしたコンセプトを求めている企業を見つけ出し、MJGとしてできることを一つずつ伝えていく役割を担う。 

 「このコンセプトは、日本食に限らずどのような飲食店にもフィットします。業界を飛び越える可能性もあると思っています。飲食の素晴らしさは、やはり〝ホスピタリティ〟ですので、経営者は、自動化では置き換えられないおもてなしやエクスペリエンスといった〝人の温もり〟を感じる箇所に力を入れていくべきです。また、アメリカ国内での現地生産の道筋が整えば、アメリカ市場に進出したいと考えている日本の飲食店も増えるかもしれません。こうしたローカル企業の買収案件にもアンテナを貼っていきたいと思っています。ものづくりは日本の強みである素晴らしい領域です。こうした強みを世界で活かす、成功の道筋を立てていきたいと思っています」。

《企業概況ニュース 3月号掲載》

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