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《STRAPACK INC.》

STRAPACK INC
President 新田 麻美 さん
www.strapack.com

 

 日本で売上高・マーケットシェアともにナンバーワンの梱包機(包装用バンド掛け機)メーカーであるストラパックは、サンフランシスコ・ベイエリアを拠点に、約半世紀にわたり高品質な日本の機械を輸入卸販売している。北米では90年代より梱包機の消耗材であるプラスチックバンドの生産も開始し、現在はイリノイ州とジョージア州の2工場で生産を行っている。ポリエステルバンドにはペットボトルや自社の廃棄材など100%リサイクル原料を用い、製造工程で使用する水を循環させて再利用する等、環境に配慮し、廃棄物の削減、リサイクル化を推進している。

 ストラパックのバンド掛け機は意外と私たちの生活の身近なところでも使われている。たとえば、ヨドバシカメラなど家電量販店やディスカウントショップのドン・キホーテ。日本へ一時帰国した際には必ず一度は立ち寄るのではないだろうか。そこで小型家電製品やラップトップPCを購入したとする。自宅に持ち帰るために、店は段ボールで梱包された製品にプラスチックバンドを掛け、取手を付けてくれる。このバンド掛けに使われるのが同社の製品だ。小売店用の半自動タイプ、アーチの中に段ボールを置き、ボタン一つで瞬時にバンドが掛かるタイプなど様々なモデルを取り揃える。日系大手製造業を始め、米系の製造業やディストリビューションセンターなどで採用されている他、USPSのメールトレイ用バンド掛けや、ニューヨークタイムズの工場でも、新聞を束ねるための大型バンド掛け機が導入されている。

 コロナ禍でも米国での納入台数は増加し売上は順調だ。「医療機器等の梱包にも使われていることから、間接的なエッセンシャルビジネス扱いで、パンデミック中も通常通り稼働していました。また、政府による家計支援もあって小売り、特にECが伸び、物が動くところには梱包が必要になるので、必然的に梱包機需要も増えました」と新田さんは説明する。しかし、原料費や輸送費高騰の影響もあり、手放しには喜べない状況だという。

 同社は現在、梱包機の販売に止まらず、顧客のニーズに合わせた外装システムラインの設計・提案を始めている。箱を作り、荷詰めして蓋を綴じ、テープで止めてバンドを掛けるといった一連の作業を自動化・省人化し、コストダウンに貢献していく。アメリカ、ベルギーと15年海外駐在を経験し、5年の日本勤務を経て今年4月に再び社長としてアメリカへ戻った新田さんは「アメリカで重視される製品の耐久性と日本クオリティの細やかなサポートは既に北米で高く評価していただいていると自負しています。外装システム全体のご提案という新たなサービスにおいても、お客様のご要望によく耳を傾け、企業にも働く人にもエコで優しい環境のご提供を目指していきます」と意気込みを見せた。

《企業概況ニュース7月号 vol.271掲載》

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