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日系企業が工場建設で求めるものを熟知する

グレイ建設
日本事務所代表 増子 滋 さん

https://www.grayjp.com

 グレイファミリーをオーナーとする米系の設計・建設会社「グレイ建設」。ケンタッキー州レキシントンに本社を置き、1960年の創業以来その信頼と実績を積み重ねてきた。大きな転機となったのは、1980年代から90年代の日系企業北米進出の波。この大きな流れに乗り、北米における製造工場、物流センター、データセンターなどの設計・施工を受注し成長してきた。

 グレイ建設のユニークな点は、米系企業でありながら手がけた日系企業受注件数の多さ。その数は延べ370件を超える。7名の日本人メンバーが米国建設市場を熟知している他、さらに大きな強みが、数多くの日系プロジェクトを手がけてきた米人スタッフの存在だ。「カイゼン」の思想を体得して建設に活かし、日系企業が求めるものを瞬時に理解する。アメリカで製造工場を建てるのに、これほど頼りになることはない。フィジビリティスタディから設計・施工、エンジニアリング、そしてアフターケアまで、顧客が必要とするものを一貫して提供する。

 近年の動きとして、製造工場にDXの導入を検討する企業が増えている。こうした流れを受け、グレイ建設でもデジタライゼーションの専門会社を立ち上げた。「最近は食品関連の案件が増え、生産ラインのエンジニアリング会社や生産設備設計の会社をグループに加えるなど、ターンキーでプロジェクト対応できるよう取り組んでいます。今、アメリカの製造業界は人手不足という問題を抱えています。この限られた人材をいかに有効活用するか───オートメーション化やDX化の流れはこれからも加速していくでしょう」。

 グレイ建設の日本事務所の代表として活躍する増子さん。「グレイとして日系企業のお客様と最初にお会いするのは私です。北米進出を決め、土地を選定して工場を建設し、そして製造する。このダイナミックな一連の流れを身近で感じられる。この充実感は何ものにも変えがたい。グレイ建設は、日系企業のお陰で大きくなりました。その感謝の想いには特別なものがあります。日系企業のために何ができるのか───グレイ建設はいつも考えています」。

 

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《企業概況ニュース9月号 vol.272掲載》

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