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《YOKOMORI USA HOLDINGS》正確な図面を1秒でも早く

YOKOMORI USA HOLDINGS                    http://systairs.com/
Director 有明 威   氏 

 あべのハルカスや横浜ランドマークタワーなど、日本の超高層ビルの8割に採用されている鉄骨階段専門メーカー 横森製作所(本社:東京)の米国拠点として2015年に進出した同社は、ケンタッキー州に工場を構える米国鉄骨メーカーSentry Steel Incを100%子会社化し、米国市場の開拓を目指す。

 米国では工事現場に搬入された各パーツをプラモデルのように組み立てていく工法が主流であるが、高層になるほど作業の危険度が増す。同社では、自社工場で製造した階段を現場に持ち込んで取り付ける工法を採り、安全確保に貢献する。また、施工期間も従来の4分の1に短縮され、トータルコスト面でのメリットも大きい。

 こうした製品価値に加え「肝は迅速な設計だと思っています」と有明さんは言う。顧客へのヒアリングから、正確な図面をいかに早く提示できるかが差別化のカギになると確信している。同社ではカスタマイズされた階段専用の設計ソフトを用い、スピーディーに図面を作成する。世界でも稀な階段屋ならではの強みであり、顧客からも高い評価を受けている。今後は、日本の設計部門に海外の提携先を加え、時差を利用してより迅速な対応を実現していく。

 米国での事業展開について「まずは高層建築物の多いエリアを中心に、ゆくゆくは全米各地にパートナー会社を増やし、安全で高品質なYOKOMORI階段を広めていきたい」と有明さんは熱意を見せる。直近では、テネシー州に建設予定の30階建て高層ビルに同製品の採用が決まり、今年末より施工開始となる。世界の階段屋YOKOMORIを目指して一段ずつ確実に歩を進めていく。

《企業概況ニュース》2020年 9月号掲載