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《GoGlobal》PEOのメリットを活かし、 コアビジネスに集中

GoGlobal                    www.goglobalgeo.com
ディレクター 沖室 晃平   氏 

 日本から世界へ──経営者であれば誰もが一度は考える道だろう。しかし、海外展開となれば、現地視察や市場調査、法人登記、銀行口座開設の煩雑な手続き、また現地で立ち回れる人材の確保や管理のために莫大な時間と手間、コストが必要となる。こうしたハードルを最小限に抑えスマートに海外進出したいという経営者の想いを支えるのが、ゴー・グローバルの提供する「GEO(Global Employment Outsourcing)」なる

 雇用代行サービスを意味するGEOは海外では一般的だが、日本ではまだまだ新しい分野。ゴー・グローバルは〝最短1週間で海外進出できる〟という魅了的なアプローチと共に、日本初GEOスタートアップとして2年前に設立された。今ではスポィファイ、フェイスブック、ネットフリックスなど大手IT企業をはじめ、製造業やサービス業など幅広い業種にサービスを提供し、これまでアジア諸国を中心に17か国18拠点、約140社をサポート、今年10月にはアメリカ現地法人設立、来年にはヨーロッパへの展開を予定している。

 大手人事関連会社のバイスプレジデントとして活躍してきた沖室さんは、昨年6月に米系IT受託開発企業に転職したが、縁あってゴー・グローバルの北米事業立ち上げに携わることになった。与えられた任務は大きく2つ─北米進出を目指す日本企業のGEO支援、そして在米日系企業を対象としたPEO(Professional Employer Organization)サービスの提供となる。

 PEOは、日本語では「習熟作業者派遣組織」と訳されるアウトソーシング最新形態の1つ。個々の中小企業が集まり1つの大きなグループ(PEO)を組織することで、小規模組織では得られないメリットを享受できるようになる。これは、1人の従業員に対し2つの雇用主による共同雇用の存在が許されるアメリカだからこそ成り立つコンセプト。「日本では大きな組織でも、アメリカでは小規模という日系企業がほとんどなので、社内に人事労務のプロフェッショナルを迎えることが難しく、オフィスマネージャーや人事部出身ではない駐在員が総務や人事を兼務しているケースも少なくありません。PEOでは従業員を共同雇用し傘下企業の要望に応じてバックオフィスサポートを提供することで、コストの削減やリスク回避に繋げることができるのです」。

 「最大のメリットは、バイイング・パワーが高まることです。例えば、保険購入のシーン一つ取っても、人数規模の原理が働きリーズナブルな料金交渉が可能となるだけでなく、加入オプションの幅もぐんと広がります。また、PEOが採用した人事・労務のプロを利用できるため、給与計算からコンプライアンス、ベネフィットなどの管理業務の部分は全面的に任せ、コアビジネスだけに集中できるのです。目まぐるしく変化を続けるアメリカ労働法のアップデートに追われることもなく、結果、訴訟大国アメリカでの訴訟リスクも最小限に抑えることができるのです」。

 ゴー・グローバルは、業界をリードする現地パートナーと手を組み、PEOやGEOといった専門性の高いサービスを提供していく。その強みはクオリティの高さだけではない。何よりも、そこに日系企業が介在しているという安心感の提供だ。小さくても、海外でビジネスを成功させるにはコアビジネスにどれだけ集中できるかが鍵となる。こうした環境を作りだすためにも、同社の提供するサポートが必要不可欠な時代が訪れている。

《企業概況ニュース》2020年 10月号掲載