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ニューヨークで開催 11月1日から
《日本酒造組合中央会》

「本格焼酎&泡盛カクテルウィーク」を
ニューヨークで開催 11月1日から
《日本酒造組合中央会》

〜ABC法改訂により、焼酎市場の拡大に期待〜

 本格焼酎と泡盛の日である11月1日から10日間、「本格焼酎&泡盛カクテルウィーク」として、本格焼酎・泡盛をベースとしたカクテルがニューヨークの人気バー10店舗で提供されている。また、来年2月から3月にかけては「本格焼酎&泡盛月間」として、日本レストラン協会に加盟する日本食レストラン約20店舗での様々なプロモーション企画も予定され、こうした一大プロモーションのプレイベントとして、そして焼酎を取り扱う日本食レストランや関連業者、バーテンダーやインフルエンサーなどの情報共有の場として、2022年10月3日、「Shochu Japan’s Spirits」のプレイベントが日本酒造組合中央会(JSS:Japan Sake & Shochu Makers Association)により開催された。

 JSS常務理事である古賀明さんの挨拶から始まったこのイベントでは、焼酎のスペシャリストとして活躍するビル・ガンサー(Bill Gunther)さんと岡田崇宏さんの二人による対談が行われ、焼酎についての説明やその魅力、美味しい飲み方などが紹介された。

 焼酎アドバイザーであり、人気の焼酎紹介ブログ「KANPAI.US」のライターも務めるガンサーさんは、焼酎の原料となる材料や麹などについて説明するとともに、壱岐焼酎、球磨焼酎、薩摩焼酎、琉球泡盛といった地理的表示で保護された4地域の焼酎について触れ、こうした銘酒をはじめ、日本の各地の本格焼酎が世界中で飲まれるようになって欲しいと希望を語った。

 ニューヨークをベースに、日本食レストランのオペレーション管理やドリンクメニュー考案などをサポートする岡田さんは、単式蒸留焼酎(本格焼酎)と連続式蒸留焼酎(甲類焼酎)の2種類の違いについて説明しつつ、本格焼酎が「スピリッツ・オブ・ジャパン」であることを強調する。また、オンザロックやソーダ割、お湯割と日本では一般的な焼酎の飲み方を説明し、今後拡大していくであろう焼酎需要に向け、グラスなどを揃えていくのにも良いタイミングだと話す。

 この背景にあるのは、今年6月30日に、ニューヨーク州ホークル州知事がアルコール飲料管理法(Alcoholic Beverage Control Law:ABC法)修正案に署名し、アルコール度24%以下の焼酎がニューヨークで初めて「SHOCHU」という表示のもとに、ビールやワインと同じソフトリカーライセンスで販売できるようになったということがある。この歴史的な出来事が、焼酎の北米市場のみならず、全米、世界市場活性化に繋がると考えられている。世界的に見てもニューヨークは、蒸留酒情報の発信地として知られており、そのニューヨークでこうした決断がされたということは、業界全体にとっても大きな追い風となる。

 JSS海外業務グループ、シニアマネージャーの井内博美さんは、「日本酒が北米市場での認知を広め、今では大きな商材の一つとなってきたように、今回の法改正により、焼酎のポテンシャルが大きく広がったと考えています。これは、各種業社や様々な関係者によるサポートあってこそ勝ち得た結果ですが、何よりも、ニューヨーク日本食レストラン協会(NY JRA)の市原千香子理事、そしてリーガルアドバイザーのジョン・マッカーシーさんの功績が非常に大きいです」とコメントした。

 また、先述の岡田さんは言う。「この10年で焼酎の認知度向上には、バーテンダーやミクソロジストたちの努力や挑戦があることも忘れてはいけません。正直、蔵元さんが精魂込めて造った焼酎を、オレンジュースで割って飲むなど、最初の頃は納得できませんでしたが、今ではこのカクテルが焼酎の可能性を広げています。メーカーさんもカクテルに合う焼酎を商品化しはじめるなど相乗効果が生まれているのです。こうした流れが更に広がっていくのは、やはり熟練の技を持つバーテンダーの存在。そして彼らのイマジネーションの奥深さに期待しています」。

 対談スピーチ後には、日本から参加した蔵元11蔵による焼酎試飲会が開かれ、参加者は30種類の焼酎で表現される独特なフレーバーを楽しみながら各蔵元の説明に耳を傾けた。また、イベント後半には、ニューヨークの人気ミクソロジストであるジェレミー・ルブラン(Jeremy Le Blanche)を迎え、紫蘇や抹茶といった日本の素材を使ったスペシャルカクテル2種が振る舞われた。

※参加蔵元は以下の11蔵。玄海酒造(長崎)、山の守酒造場(長崎)、繊月酒造(熊本)、高橋酒造(熊本)、三和酒類(大分)、八鹿酒造(大分)、赤嶺酒造場(大分)、薩摩酒造(鹿児島)、霧島酒造(宮崎)、宝酒造(宮崎)、京屋酒造(宮崎)。

 

日本酒造組合中央会(JSS)
本格焼酎と泡盛
https://www.honkakushochu-awamori.jp/

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