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《U.S.-Japan Council 編》
”人と人“の繋がりが導くより良い未来、その可能性を信じて

米国パソナ主催ウェビナー・エグゼクティブ対談シリーズ
《U.S.-Japan Council 編》
”人と人“の繋がりが導くより良い未来、その可能性を信じて

U.S.-Japan Council
会長兼CEO
スザンヌ・バサラ Ms. Suzanne Basalla

元米国海軍士官であり、2004年に少佐として退官後、ワシントンDCで米国国防長官室日本部長として勤務。その後、ジョン・ルース駐日米国大使のシニアアドバイザーに任命され、2010年から2012年まで東京の米国大使館で勤務し、安全保障、経済、政治、文化交流等日米関係の課題において大使をサポート。2012年から2017年まで米日カウンシルの取締役副会長とCOOを務め、東日本大震災後の復興をきっかけに設立された官民パートナーシップ「TOMODACHIイニシアチブ」など次世代リーダーの育成に携わる。2017年からシリコンバレーに拠点を置くトヨタ・リサーチ・インスティテユート(TRI)にてチーフ・オブ・スタッフ(CoS)を務めた後、2020年5月より現職に就く。

Pasona N A, Inc.
President & COO
古代 賢司 Mr. Kenji Furushiro

MBA取得後、パソナグループの米国法人パソナN Aに入社。営業、人事開発部マネジャーを経て、2013年に代表取締役に就任。人材サービスの提供に限らず、全米各拠点にて最新のトレンドを踏まえた多様な内容のセミナーも開催。また地域貢献として、日系企業ネットワーキング会の開催や進出企業への基礎情報提供などを積極的に行っている。全米10拠点をベースに、日系企業のグローバル人事戦略を総合的に、また迅速に支援できるよう奮闘中。

 

米国パソナのプレジデント・古代賢司氏が、様々な業界のエグゼクティブと対談し、日系企業の今、そして未来について深堀りしていく人気のウェビナーシリーズ。第16回目の今回は、米日カウンシル(USJC)で会長兼CEOを務めるスザンヌ・バサラ氏をゲストに迎え、お送りしたその一部を紙面でご紹介していきます。


古代さん 本日は人と人との繋がりについてお話をうかがっていますが、スザンヌさんのこれまでのキャリアにおけるリーダーシップがひとつのキーワードになっていると思います。そこで、ダイバーシティ・リーダーについてお伺いしたいと思います。私たち日本人は、ダイバーシティについて話す時、ジェンダーにフォーカスしがちですが、ダイバーシティ・リーダーの定義をどうお考えでしょうか?

前澤さん 私はこれまでもダイバーシティとその意味について考えることに多くの時間を費やしてきました。私が考えるダイバーシティ・リーダーには、2通りの見方があると思います。まず 1つは、ダイバーシティを組織に取り入れ、その組織でリーダーとしてどう成長し、成功しているか、そして、もう1つは、リーダーとして自分が属する組織内で、ダイバーシティが尊重され、評価されているかです。

私がダイバーシティについて考えるとき、同時にジェンダーについても考えます。なぜなら、私はキャリアのほとんどを男性優位の組織で過ごしてきたからです。さらに、そこには年齢、人種、能力、性的指向や考え方なども含まれます。

そして、私が現在勤務している米日カウンシルでは、ある時点で取締役会の 50% 以上が女性でした。現在はそれを少し下回っていますが、2人の共同議長はどちらも女性なので、女性のリーダーに重点を置いています。 また、40 歳未満で理事会に参加した理事会メンバーが 2 人います。この種の組織では珍しいことでしたが、私たちは組織の意思決定において若い声を反映させたかったので、彼らを積極的に迎え入れました。

2020 年、「Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター)」の社会運動が起こったとき、私はそれが組織の盲点であることに気付きました。そこで、私たちが適正な判断を下せるように、アフリカ系アメリカ人を取締役会に入れました。

このように、ダイバーシティについては、さまざまな考え方があります。そして、リーダーとして、それを取り入れると同時に、自分自身を全うする必要があるのだと思います。 私がアメリカ国防総省(ペンタゴン)にいたとき、ペンタゴンではダイバーシティが重視されていました。私の同僚には耳が聞こえない人がいたので、通訳者が隣に座り、オフィスでやり取りできるように手話をしました。それは彼の能力に対するコミットだと思います。また、私がシリコンバレーのトヨタ・リサーチ・インスティテユート(TRI)で働いていた時、もちろん女性であることが、私をマイノリティにしましたが、それだけでなく、私が元米軍海軍士官だったこともあります。ご存知のように、シリコンバレーには米軍出身の人がほとんどいないので、私が別の考え方を持ち込んだのです。 つまり、これらは全てダイバーシティの一部です。

ですので、ダイバーシティ・リーダーになるためには、たとえあなたが仲間と違っていたとしても、違いを隠すのではなく、組織の一部として成功する方法を見つけなければなりません。あなたが一旦リーダーになり、組織内で何らかの力を手に入れたら、他の人々の多様性をどう活かすかはあなたにかかっているのです。

誰もが評価され、尊重されていると感じられるようにし、会社のパンフレットを完璧に見せる写真のために、ただそこにいるのだと、感じてほしくないのです。

私の上司のほとんどは男性でしたが、 彼らは私を誰とでも平等に扱うだけではなく、私の違いを尊重し、私に輝けるチャンスを与えてくれました。私に変わらないように伝え、人々が私を特別に 扱うことを容認しませんでした。ダイバーシティ・リーダーの役割の一つは、誰もがオフィスで自分らしくいられるようにすることだと思います。

古代さん よくわかりました。ありがとうございました。

 

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☆エグゼクティブ対談シリーズ
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《企業概況ニュース 4月号掲載》