Home > CATEGORIES > 建設 / 設計 / 不動産 / IT・通信 / メディア > IT・通信・ITコンサルタント > 【今どきのWeb事情】 今どきのウェブ 速度計測方法

 ウェブサイトのパフォーマンスが高いとはどういうことでしょうか。パッと表示されて、サッとスクロールできて、ピピッと目的のものをクリック、タップできることができればそれはパフォーマンスが高いと呼べるでしょう。しかし、これは人間の主観によるもので、測定や改善ができません。そこで、定量的に測定することが重要となります。そのために利用できるのが、GoogleのPageSpeed Insightsです。

 パフォーマンスを調べたいウェブページを診断すると、1分かからずにそのページのスコアや改善項目が表示されます。

 企業のウェブサイト担当者はこういった指標をもとに管理しているサイトの改善施策をとることが多くあります。

 2020年5月にGoogleがWeb Vitalsというものを示しました。これは、ウェブで優れたユーザーエクスペリエンスを実現するために重要と思われる品質シグナルの統合ガイドを提供する取り組みのことです。

 そしてその中でも、すべてのウェブ エクスペリエンスにとって重要な共通シグナルとして、Core Web Vitalsが提唱されました。

 項目はこの3つです。

 LCP(ページ内の最大コンテンツが描画されるのに要した時間)2.5秒以下、FID(最初の入力が可能になるまでに要した時間)100ミリ秒以下、CLS(表示が安定するまでに発生した累積のレイアウト変更)0.1秒以下となっています。

 これらのCore Web Vitals指標は、2021年から正式にGoogleが検索順位の指標として利用するということを発表しています。これは、COVID-19の影響で遅れるかもしれませんが、ユーザーエクスペリエンスに関わる部分ですので早められるかもしれません。

 そんな重要指標のCore Web Vitalsは、PageSpeed Insightsで確認することができます。PageSpeed Insightsの測定の中でCore Web Vitalsに関わる部分のうち、特に比重が大きいものが、LCPとTBT(コンテンツの初回表示から操作可能になるまでの時間、FIDと近い指標)です。それぞれ25%の比重のため、ここから改善をしていくことができれば最大で50%改善できることになります。

 LCPの改善を行うためには、転送量を減らすことが求められます。いちばんに、まず実施するべきなのが画像の対策です。多くがJPEGやPNGとなっている画像をWebPなどの次世代フォーマットへ変換することが求められます。

 また、TBT(FID)の改善を行うためには、不要なJavaScriptやCSSは読み込まないようにするといった対策を行うことが求められます。

 PageSpeed Insightsの点数が上がったからといって、すぐにサイトのユーザー数やコンバージョン率に効果があるとは限りません。しかし、対策を行うことによって快適にウェブページが閲覧できればユーザーエクスペリエンスが上がります。そして、2021年と言われているCore Web Vitalsの検索順位指標の利用にも余裕を持って対策が打てるようになれば、先手が取れます。

 プライム・ストラテジーが提供するウェブ高速化ソリューションWEXAL(ウェクサル)では、今回取り上げた改善を自動で行うことができます。

 人の手で行うにはかなりの手間がかかりますので、こういったツールを使って改善し、ユーザーエクスペリエンスを上げつつコンテンツの作成などは担当の皆様の手で良いものを作っていっていただける状況に
していただけたらと思い
ます。

 

穂苅 智哉(Tomoya Hokariプライム・ストラテジー株式会社 マーケティング部
連絡先:pr@prime-strategy.co.jp

《企業概況ニュース》2020年 10月号掲載