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〝神奈川県の魅力〟をアピール

ニューヨークのジャパン・ソサエティでは、神奈川県庁との共同企画『Get to Know Japan Series: ~神奈川~」という2日間に渡る特別企画を開催し、両日に渡る3回のトークセッションなどで神奈川県の魅力を様々な角度から紹介した。

同シリーズ第一回目となったトーク&試食会では「歴史と文化が息づく魅惑の国際都市」と題して、共同企画した神奈川県北米事務所の鈴木仁史氏、米国で事業展開する神奈川県の企業「メーカーズシャツ鎌倉」の貞末奈々子氏、東京都と神奈川県を繋ぐ「小田急電鉄」の野田健一氏が神奈川県の魅力をアピール。神奈川県が日本の中でいち早く西洋文化を取り入れたというオープンさや国際色、武家政権の礎が築かれた歴史的背景や文化が残る観光スポットとライフスタイル、東京都心からのアクセスの良さなど、自身のエピソードを交えたプレゼンテーションに来場者は笑顔で聞き入った。

 その後の試食会では、三崎港のマグロ業者である三崎恵水産の超低温冷蔵で米国に仕入れられているマグロを使ったマグロ丼や、1857年創業の岩井の胡麻油の試食、神奈川県の蔵元、泉橋酒造と熊澤酒造の地酒の試飲、鎌倉彫や神奈川県の窯元で造られた陶芸品などの展示が行われた。更に、日本のスナックを詰め合わせたサブスクリプションサービスを展開するBokksuの神奈川県バージョンと、鎌倉シャツの生地で作られた扇子が来場者に進呈された。

2日目前半では『健康と病気の間「未病」のセルフケア法』と題し、健康回復や維持、増進を図るヘルスツーリズムを積極的に行う神奈川県のスタンスと共に、未病に向けた食、運動、癒しスポットを紹介した。また、湘南鎌倉総合病院の医師からは「未病」の改善に役立つセルフケア法を説明。同医院が2年後に開設予定の先進医療センターでは、最先端医療プログラムによる検査や治療を受けることができるとアピールした。

プログラムのトリには、禅宗の中心地として知られる鎌倉から臨済宗円覚寺派浄智寺の朝比奈惠温(あさひな・えおん)住職を招き、「鎌倉禅:´禅と武士文化」と題する講演が行われた。住職は、日常の1日の流れや修行の様子、その時に使用する道具などを説明しながら、『禅』の世界について一つずつ丁寧に説明。道場では、基本的には特別なことはなく、滝に打たれたり、断食をしたりすることも一切ない、日常生活において工夫をし、それによって何かに気がつくという事が大切なのだと静かに語る。何百年前から続くしきたりに従い、お釈迦様に近付くために悟りを得る。そのために、ひたすら無心に坐禅を組み、掃除をし、薪を割って畑仕事をする。余計なことを考えずに一つのことに集中し、ハッととした気づきから何かを得ようと努力する姿勢が大切だと朝比奈住職は説く。「無心になるということは、心を無くしたりゼロにするということではありません。無心になること、それは自由自在な心もちを得られるということなのです」と話を締めくくった。 

 神奈川県北米事務所の鈴木仁史氏は「一年ほど前から準備してきた企画であり、ジャパン・ソサエティーさんのおかげで、関心度の高い来場者に集まって頂けました。神奈川県は歴史や観光など、注目すべき点が沢山あります。次回はもっとにフォーカスするなども考えています」と話し、今後も神奈川県へのインバウンド、また神奈川県企業の海外展開のサポートをしていく。

 

《写真キャプション》
座禅の際に修行者を叩いて目を覚ましたり、激励をするための道具「警策」の説明をする臨済宗円覚寺派浄智寺の朝比奈惠温(あさひな・えおん)住職

ジャパン・ソサエティ
https://www.japansociety.org

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