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《Sumitomo Corporation of Americas 編》
対米投資、在米グループ会社幹部の声、 ガバナンスを考える

米国パソナ主催ウェビナー・エグゼクティブ対談シリーズ
《Sumitomo Corporation of Americas 編》
対米投資、在米グループ会社幹部の声、 ガバナンスを考える

Sumitomo Corporation of Americas
President & CEO
和田 知徳 氏 Mr. Tomonori Wada

大阪大学大学院工学研究科修士課程修了後、1989年に住友商事株式会社に入社。ニューヨーク本社で北米生活関連事業グループ長、米州総支配人補佐を経て、シリコンバレー事務所にて米州メディア・建設不動産グループ長に就任。その後、住友商事株式会社にて理事、生活・不動産業務部長、執行役員、同事業部門長補佐を務め、2019年にはSummit Fresh Produce LimitedのCEO、2020年にはFyffesの会長に就任。2022年4月より現職。日本クラブ会長、ニューヨーク日本商工会議所およびジャパン・ソサエティの理事も務める。

Pasona N A, Inc.
President & COO.
古代 賢司 Mr. Kenji Furushiro

MBA取得後、パソナグループの米国法人パソナN Aに入社。営業、人事開発部マネージャーを経て、2013年に代表取締役に就任。人材サービスの提供に限らず、全米各拠点にて最新のトレンドを踏まえた多様な内容のセミナーも開催。また地域貢献として、日系企業ネットワーキング会の開催や進出企業への基礎情報提供などを積極的に行っている。全米10拠点をベースに、日系企業のグローバル人事戦略を総合的に、また迅速に支援できるよう奮闘中。

 

 パンデミックの影響により、経済や世界情勢、人々の働き方、暮らし方が変化していく中で企業はどう生き抜くべきなのか? 米国パソナ社長・古代賢司さんが、様々な業界のエグゼクティブと対談し、日系企業の今、そして未来について深堀りしていく人気のウェビナーシリーズ。15回目の今回は、ゲストスピーカーに米州住友商事会社(以降、SCOA)社長兼CEOの和田知徳氏を迎えて、様々な角度から切り込んでお話をして頂いたその一部を紙面でご紹介していきます。


古代さん 商社の役割がモノのトレーディングから投資活動にシフトしてきていると伺います。そういった中で、日本の本社主導型から現地のグループ(事業)会社に主導権をシフトされていらっしゃることは、米国内で事業をしている我々をはじめ各社の代表の方々にとっても大変興味深いです。グループマネジメントに関して詳しくお伺いできますか?

和田さん 我々の事業主体がグループ会社に移行しているので、親会社としてはどうやってガバナンスを効かせ、成長育成を進めるかという点が大きなテーマです。それを背景に、「自立・対話・連携」という3つのキーワードを掲げ、住友商事全体でグループマネジメントポリシーを制定し、グループ会社と対話しながら自立を促しています。具体的には、SCOAとグループ会社幹部を集め、住友商事としての成長戦略などを共有する「アメリカズリーダーシップ カンファレンス」を定例開催しています。株主として、グループ会社との関わり方や、成長に向けて何をするべきかを教わる機会でもあり、それが会議の趣旨でもあります。

古代さん 駐在員の方は、経験レベルの幅も広いかと思います。カンファレンスの際には、そのご経験からくる濃淡をグループ会社の方はどの様に受け止められていますか?また、課題や育成においての取り組みはどうされているのでしょうか?

和田さん 取締役のビジネスに対する知見や専門知識の足りなさというのは、株主として課題の一つでもあります。グループ会社に関与する人材教育をしっかりやらないといけないと認識しており、外部の知見も入れながら確立した教育プログラムを作っているところです。

古代さん グループ会社のマネジメント方針として「ノーズイン・フィンガーズアウト」といったコンセプトが新鮮です。この哲学について教えて頂けますか?

和田さん 株主とグループ会社の経営陣の役割分担を整理し、自立的な会社の経営を移植する「ノーズイン・フィンガーズアウト」(匂いは嗅ぎ分けるが、手を入れない)だと思っています。大事なのは、投資する前に、我々が株主として会社の成長戦略を現地の人としっかりアラインし、その具現化を経営陣のジョブ・ディスクリプションとして最初に決めることです。これがアラインしなければ、サクセッションプランを実行していく。変えることには勇気がいりますが、経営陣と対峙してしっかり議論していく、こういった準備が成功の秘訣だと言えます。

古代さん マネージメントポリシーとしての「自立」、「対話」、「連携」をしっかりと言語化していき、共有、共感するということが大きく関わってきている部分でしょうか。

和田さん そうですね。文化的なことを言えば、米州の方は報酬に非常にこだわりがあり、報酬と評価が一体化しているので、評価基準をしっかり作り、それに伴う報酬制度も決めていく。それを日本との文化の違いだと受け止め、時には冷徹に決めることも大事だと考えています。

古代さん 各地域でグローバルな視点でホームゲームをしていくことが重要であると共感いたしました。現地採用の日本人や米国人の方々にとっても非常に励みになるお話が聞けたと思います。本日はありがとうございました。

 

対談のフルバージョンはPasona VHRBPサイトにてご覧いただけます。*視聴には登録が必要です
Virtual HRBPは下記よりご登録(無料)頂けます。
「Pasona Virtual HRBP を初めてご利用の方: アカウント登録」よりご登録ください。

*次回のエグゼクティブ対談は2月17日(金)開催予定です。
詳細は米国サイト内、セミナー/エグゼクティブ対談ページにてご確認ください

☆エグゼクティブ対談シリーズ
https://www.pasona.com/executive-search/executive-dialog/

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《企業概況ニュース 1月号掲載》

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