Daicel Safety Systems Americas, Inc.
社長 中原 基喜 さん
https://www.daicelssa-az.com
自動車エアバッグ用インフレータ、イニシエータおよびシートベルトプリテンショナー用ガス発生器の製造・販売を行う同社ではアリゾナに本社機能を設置している。この拠点には凡そ300名の従業員と4名の日本人駐在員が勤務しており、中原さんは社長として2017年の夏に着任した。もとは1970年代に創業した火薬メーカーSpecial Devices Inc(SDI)が2000年に同地に移転し、2012年にダイセルが買収。当時ケンタッキー州にもダイセルのインフレーター製造工場があり、ケンタッキー拠点を拡張するかアリゾナ拠点を拡張するかの議論の末、SDIの経営幹部も在籍するアリゾナ拠点を拡張することに決まったのが2015年のことである。
米国企業を買収した日本企業側の幹部として「現在も、日米のビジネス慣習の違いを活かしたベストプラクティスを追求中です」と話す中原さん。目指すゴールは同じでも、プロセスや考え方に対する日米の波長を合わせることに苦労があるという。また、近年の労働市場の変化に伴いメーカーが求める技術系人材の確保が難しい中、更に同州への多様な業態の流入により人員確保が厳しくなりつつある。しかしメサ市に移転して20余年のSDIが自治体との友好関係を築いてきてくれていたおかげもあり、人材確保や施設の拡張に関するサポートがあったりと、地域とも良い関係づくりが出来ているそうだ。
これまでドイツ、ロシア、シンガポール、インドでも日本の製造業に携わってきた中原さんの製造業に対する気持ちは熱い。「この先もモノづくりは無くなることはありません。いまは低賃金の国も将来的には賃金が上がっていくので、人件費が高い国でも如何に製造業を成り立たせていくのか、これからもずっと考えて行くと思います」。同社ではR&Dにも注力しており、開発力もアメリカ拠点の強みだという。自動車以外にも防犯、医療分野でも、人命を守ることをテーマとしたOne Time Energy(火工品)の可能性に挑戦している。
□□□□□ 中原さんからのコメント □□□□
オフィスはメサにありますが、スコッツデールやチャンドラーは日本人の人口に対して日本食レストランも多いと思います。日本人を含め、アジア人口が増えていると感じますね。
9歳の息子は現在パブリック・チャーター・スクールという独自のプログラムで教える学校に通っており、アリゾナやテキサスに近年増えている学校です。
オススメのレストランと言えば、会社の近くにセルフで焼けるステーキハウス“ステーキ&ストーン”があり、自分の好きな焼き加減で焼けるのでお勧めです。日本食だと“すし千”という日本人家族経営のお店があり、家族ぐるみでお世話になっています。
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