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Soleil Global Advisors LLC
設立者、マネージング・メンバー 波多野ソマール 氏

  同社はニューヨークと東京を拠点に、日本と世界の金融市場を繋ぐマーケティングおよびコンサルティング会社として設立された。日本と海外市場の情報ギャップを狭める事を目的に、設立者のソマールさんの20年を超えるオルタナティブ投資業界での経験とネットワーク、文化、言語、地理的優位性を活かし、更には日本と米国における証券業務資格を利用したアドバイザリーを行う。  

  同社では、伝統的な投資資産である株や債券にとって代わるオルタナティブ(代替)投資先として、欧米のプライベート・エクイティ、ヘッジ・ファンド、インフラ投資などのファンドと日本の機関投資家とを繋ぐ。金融市場における日本と海外とのギャップとは「情報のギャップ」であるとソマールさんは言う。「海外のファンドの中でも特にオルタナティブ投資には様々な資産クラスと運用手法がありますが、どのようなファンドが欧米の機関投資家に注目されているのかといったトレンドは日本に届きづらい情報です。また、在外拠点が無く投資先運用会社をモニタリングしづらい日本の投資家に向け、現地の状況を伝えるのも私たちの重要な役割です」。日本と欧米ではリターンに対する目線の違いがあるため、日系投資家の立場でファンドを探し、ファンドが日本で受け入れられるように土台づくりを行うのも同社の特徴だ。   この情報ギャップを狭める為、ニューヨークで日本市場をテーマにしたセミナーを開催し、海外ファンドに対して日系投資家の関心事や必要としている情報、企業文化や概念などの啓蒙活動を行っている。また、同セミナーは欧米の機関投資家や超富裕層による対日投資の情報源としての役割も担う。  

  同社がクライアントとする欧米ファンドはどこも業界大手だが、これらファンドが日本に自ら直接進出しない理由があるという。「人事異動などの理由で、日本企業との長期的な関係性を築くのが難しい。日本で成功するには?と欧米ファンドから聞かれますが『Patience(我慢)!!』といつも答えます(笑)」。日本と海外のスピード感の違いが、欧米ファンドが直接日本に拠点を設けない理由のひとつであり、そのギャップを埋めるのも同社の担うところ。ソマールさんが日米間を実際に行き来する事で、新鮮な情報提供と人脈作りを可能にしており、機関投資家に対する投資後のフォローアップも大切にしている。「情報の手がかりが無かったり、長年空回りの繰返しで結果が出ないなど様々な課題について『まずはソレイユに聞いてみよう』と、人伝に相談を受ける事もあります」。

  証券会社勤務をしていた頃から欧米ヘッジファンドを日本の機関投資家に紹介してきたが、成約に至らないことが多く、マルチリンガル、マルチカルチャー、マルチジオグラフィックな環境で育ちキャリアを築いてきたソマールさんは、成約に至らない理由をあらゆるギャップがあるからだと分析していた。「ファンドと投資家を繋げ、基本情報を提供するだけでは難しい。本当に日本の投資家が求めている情報にアクセスできるようにし、世界基準で投資活動ができるようにしたい。日本は金融立国としてまだまだ成長できる」という想いが、独立の背景にある。ソマールさんは自身のバックグラウンドのお陰で、問題点を即座に見抜き解決となるアイディアを次々に思いつくという。「ギャップを狭める新しいアイディアを実行する為のプラットフォームとして、ソレイユを立ち上げました。成功への道は“我慢勝負”ですね」と語る、斬新さと粘り強さが日本の投資家のみならず欧米のファンドや投資家からも信頼される理由かもしれない。

 

《企業概況ニュース》2020年 4月号掲載

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