Home > Featured > 「C、T、T」3つの リソースを取り込み
日本を元気にする

ジェトロ・ニューヨーク
所長 三浦 聡 さん
https://www.jetro.go.jp

 7月6日にJFK空港に到着して間もないが、〝習うより、慣れろ〟をモットーに、すでに2回の出張へ出掛けた。これは、ジェトロが掲げるグラスルーツ活動の一環であり、日米双方向の自治体との関係性を深めながら、それぞれにとってのプラスを探っていく。1991年に当時の通産省に入省し、以来30年以上にわたり官僚として活躍してきた。マクロ産業政策からエネルギー庁、内閣官房、FTAの通商交渉など、多くの重要な案件をまとめ、直近においては、内閣府に出向し国家戦略特区での地方創生を指揮するなど、加速する日本のグローバル化にも対応してきた。

 ジェトロの大切なアジェンダの一つ〝対日投資〟において、現在は、キャピタル(投資)のみならず、テクノロジー、タレント(人材)の頭文字「C、T、T」といった3つのリソースをグローバルに取り込むことが求められている。受け入れ先は東京だけではない。ジェトロの強みである地方自治体との関わりが、日本を活性化させるカギを握る。「ジェトロは海外だけを見ている組織ではありません。各都道府県に置かれた地方事務所が続けてきた“地に足をつけた活動”が、あちこちで実を結んでいます。ポツンと単独で動くのではなく、ネットワークの中で初めて活きてくるのがジェトロです。これまでの私の経験を活かしながら、総領事館、日系企業、そして米系ビジネスプレイヤーの皆様と連携し、日本の未来を元気にしていきたいです」と三浦さんは力強く話す。

 日本は、アメリカにとって非常に安心感のあるパートナー。1945年に戦争が終わってから、70年間ずっと、同盟国として良い関係性を保ち続けてきた。ビジネスの視点においても、日本のテクノロジーや経済は、アメリカにとって馴染み深く、その技術力や経済力の高さを疑う人はもはやいない。「人口減少の時代に突入したとはいえ、西側諸国において人口が1億を超える国はそれほど多くなく、政治や文化のみならず、経済や技術も揃っている国、日本。加えて対米感情も非常に良いこの国は、アメリカにとって最も信頼のおけるパートナーです。こうした強みをフルに活かしながら、決して止まることなく積極的に動いていきたい」と三浦さんは自らに言い聞かせている。

《企業概況ニュース 9月号掲載》

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