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《ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ》

連載⑤ あなたのチーム、ただの『ヒトの集まり』になってませんか?
《ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ》

 前回までは「会議」に効くノウハウをお伝えしました。今回からは「ワンチーム編」です。言語や文化の壁を越えて一丸となってゴールに向かう方法を解説していきます。

 ケンブリッジでは、それまで一緒に仕事したことのないコンサルタントがチームを組んでプロジェクトに入ることが多々あります。また、プロジェクトの途中でチームメンバーが増えることもあります。それでもまるで何年も一緒にやってきたかのようにプロジェクトを進めることができます。その一つの鍵は、チームの始め方「ノーミング」にあります。人が入れ替わって生産性が維持できないことで悩まれている方は、是非ヒントにしてください。

 「ノーミング(Norming)」とは「統一・規範化」という意味で、「タックマン・モデル」と呼ばれるチームの成長プロセスにおける「ノーミング・ステージ」に由来します。知らない者同士が、チームの方向性を理解し、互いの価値観に納得し、相互補完的な役割分担を決めること。これがノーミングの目的です。

 ノーミングでは、3つのことを行います。

1 メンバーの決意表明

 それぞれのメンバーが、自分が果たすべき役割とどのような成長をしたいかについて全員に発表します。ジョブ・ディスクリプションに役割は明記されていますが、改めて自分の言葉で表明することで、自らの理解が他のメンバーとずれていないかを確認し、コミットメントの意識を高めます。また、「どう成長したいか」を言語化することで、日々の業務の中にチャレンジと学びを見出すことを促します。

2 期待値の交換

 各自が自身の役割を遂行するために他メンバーに何をしてもらう必要があるか、期待値を表明します。期待値には、「こういう支援をしてほしい」というサポートの依頼だけでなく「こういう仕事をしてほしい」というものもあります。例えば、責任者が「AさんとBさんは、1日1回、30分相談タイムを設けてください」と伝えたりします。 

3 グラウンド・ルールの設定

 グラウンド・ルールとは、「その場(グラウンド)を共有する人々が守るべきルール」です。グラウンド・ルールを掲示することで「その場で行うべき、好ましい振る舞い」を促進し、「好ましくない振る舞い」を防止します。「図書館ではお静かに」と目につくところに貼ってあると騒ぐ人は減りますし、注意しやすくなるのと同じ要領です。

 推奨したい行動を明示化することで悪しき情報をオープンにする抵抗感を下げることができます。ノーミングという期待値を交換し合う場で、チーム全員でグラウンド・ルールを決めることによって、心理的安全性を確保できるのです。

 チームはストーミングの状態を通過しないと生産性は上がりません。各メンバーが自らの役割を深く理解し、お互いの期待値を了解しあうところまで至って初めてチームとして動けるのです。ノーミングを丁寧に行い、チームとしてパフォームする状態を目指しましょう。

 

 

《執筆》
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ
ディレクター 加藤 良太 さん

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズは在米日系企業の業務改革、IT戦略立案、DXに必要なコンサルティングサービスを提供しています。あらゆる変革の立ち上げから導入までを円滑に進める方法論とバイリンガルファシリテーションを武器にプロジェクトを成功に導きます。日本では7年連続「働きがいのある会社」Top 10に選出されています。

http://www.ctp.com

《企業概況ニュース》2022年4月号掲載

 

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