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 資産価値の変動のリスクとFXfx2

しかし、もし収入を全て日本円で受け取っているが、ほぼ年中海外で暮らしている場合はどうでしょうか。
物価がとても高く感じているはずです。実際、自分の給料や資産を円ではなく、ドルや他の通貨で測った場合は資産価値の変動に愕然とするでしょう。円の価値が最高に上がった2012に仮に2000万円の円建て資産があったとすると、
現在その価値はドル換算で9万6千ドル以上も下がっています。実に36%を超える下落率です。

FX取引により、この通貨リスクの回避、軽減ができる

日本に住んでいる限り、こうした自分の資産価値の下落に気づかないかもしれません。
給料が円のうえ、買い物なども日本円で終結するからです。しかし、グローバル化した現在日本も世界からは切り離せません。円安は短期的には輸出関連業に追い風となるでしょうが、一般の人の生活面では不利です。小麦粉や原油など日本は非常に多くの原材料などを輸入していますが、円の価値が下げれば下がるほど原材料の値が上がり、物価も上がるでしょう。そして、給料が若干上がっても、円の価値が下がっているため実際には資産は目減りしていく一方です。こんな話もあります。ブラジル出身の最も有名かつ高給取りなスーパーモデル、ジゼル・ブンチェンは2008年のリーマンショックによりドルは下落したため、ギャラの受け取りをユーロで希望したそうです。そして、個人資産をブラジルの通貨であるリアルで持っている割合が多かったため、ドルが大きく下落した際も逆にブラジルは好景気でレアルの価値が上昇していて、ドル安の影響は少なく、逆に資産価値は上がったそうです。

このように通貨の価値というものは極めて不安定なため、ひとつの通貨だけ保持することは大きなリスクとなります。そこで登場するのがFXです。
FX取引により、この通貨リスクを回避あるいは軽減することが出来ます。仮に自分の円建て資産を全てドルや他通貨に交換すればこれから円の価値が下落しても安心です。
しかし、もし資産額が1000万やもっと大きい場合は簡単に両替も出来ません。しかし、FXなら前述のレバレッジを仮に50倍で用いれば1000万円の場合はたった1667ドル(1ドル120円の場合)のみ必要です。海外のFXブローカーならレバレッジ200倍や500倍を提供している所もあります。
また、銀行や両替商などは口座の種類として、ユーロやドルなど、ほんの一部の通貨しか対応してないのがほとんどです。もし、リーマンショック後のようにドルが下がっていった時はドルも魅力的ではありません。しかし、FXなら選り取りみどりで、様々な通貨で資産を守ることが出来ます。

例えば、高金利通貨であるNZドルやシンガポールドルなど経済成長が大きい新興国の通貨、もしくは世界への影響が強まってきている人民元など選択肢が多いうえ、直接それらの国や地域に赴いて預金口座を開設しないで済むのも魅力です。
そして、忘れてはならないのが通貨間の金利差、すなわちスワップ金利です。FXは銀行で外貨預金するのと同様に保有している通貨の金利を受け取る事ができます。例えば、南アフリカランドなら年率6%以上ですが、マイナス金利がつくユーロやスイスフランと組み合わせれば7%以上もの金利がつきます。自分の資産を守りながら、高金利も得られるのは大きなアドバンテージです。
このようにFXは自身の資産を守るに有効な手段となります。また、リスク回避のことを英語でヘッジと呼びますが、ヘッジのみならず単純に投資として考慮するのも良いでしょう。例えば、自身の資産がどの通貨建てか、あるいはどの通貨に最もエクスポージャーが大きいかを考えるだけにとどまらず、純粋にこれから成長が期待できる国の通貨を買い、マイナス金利や金融緩和で価値が下がると思われる通貨などを売るのもひとつのアイディアです。しかし、一番重要なのは自分の資産を自分で守る事であるのに間違いありません。

FXDD Global
ジャパンデスクマーケット アナリスト
チングーン・ボロルマー

 

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